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20181114Y_0

2018/11/14
SYSTEM
00:15:26
 様が入室しました。
 
00:15:34
開始は任せた( ˘ω˘)
SYSTEM
00:15:34
 様が入室しました。
 
00:15:47
時間
1D6 → 3 + 【18】 = 21
00:16:23
たまには星の標じゃなくてもいいか
 
00:16:42
まあ足を伸ばしそうな所ならどこでも。
 
00:17:12
夜にルシアが来そうなところが星の標以外に浮ばなかった( ˘ω˘ )
00:17:14
 
00:17:14
 
00:18:12
夜の〈星の標〉。店内には仕事終わりで呑むものもいれば、遅めの夕食を摂る者もいる。
00:18:46
店内はそう静かではなく、どちらかと言えば時間の割には賑やかだ。
シルヴェ
00:19:41
「……」そんな賑やかな店内で、いつものように窓際の席を占拠している。目元は長い前髪で隠され、その視線の先を伺うことはできない。
00:20:33
珈琲は空だ。が、普段のように再度注文する様子はない。
ルシア
00:20:40
入り口から乾いたドアベルの音が響く。店内の話し声にその音は大半がかき消され、気にする者はいない。
00:21:12
店内へと入ってきたのは、黒い神官服に身をまとった黒髪の娘。
00:21:18
(に→を
シルヴェ
00:22:00
「――……」口元がわずかに震える。何かを感知したからというわけではなく、ただ、自分の思考を整理するためのものだろう。
ルシア
00:22:23
店内を一通り見回すと、髪をかきあげながら近くの従業員に紅茶を注文し、席を探す。
00:24:04
「今日も問答ですか。いい加減、何処かに入信でもしてみては如何ですか」 冗談なのか本気なのか分かりづらい事を言いながら、窓際のシルヴェストロの席へとやってきた。
シルヴェ
00:25:49
ふい、と声の主に顔を向ける。「……入信か」乾いた声で返すと、自嘲気味に薄く笑う。
00:26:46
「仕事の帰り?」椅子に座りなおしながら話を逸らす。
ルシア
00:27:39
「半分は冗談です。本気で神に救いを求めるというのであれば、色々とお教えしますが」 席に座ると、肩に掛けていたケープを脱ぐ。肩や胸元の肌が多少さらされるがまあどうでもいいだろう。
00:28:13
「ええ。今日は陽が落ちるまで神殿で相談役を務めていましたので」
シルヴェ
00:28:36
小さく俯き、そう、と小さく返す。 「救いか、……答えは、欲しいけど」
00:30:03
「お疲れ様」返す言葉はどうにも軽く、力がない。
ルシア
00:30:31
「答えが明確なものであれば、神がそれを授けてくださる事もあります。ですが、世の中はそう単純な事ばかりではありません。残念ながら、貴方の求める答えが分かりやすく返って来る事はないでしょう」
00:30:59
「気持ちの入っていない労いは、逆に失礼に当たるというのもこの際覚えておくと良いでしょう」
00:31:12
そう言って、従業員が持ってきてくれた紅茶に口をつけた。
シルヴェ
00:31:28
「明確かどうか、……か。哲学的だとは、アランは言っていたけど。……それなら、きっと神様を信じても答えは見つからないんだろうな」
00:31:50
「……ごめん。そういうつもりじゃ、なかったんだけど」
ルシア
00:32:05
「0か1かで答えが出るような事ばかりであれば、信仰が浸透する事はないでしょうからね」
00:32:43
「別に非難しているわけではありません。他の方に言う時は注意した方がいい、という忠告です」
シルヴェ
00:33:15
「……それなら、自分で考えるしかないんだろうけど」溜息をつき、やはり顔は見せずに俯いたままだ。
00:33:25
「解った、覚えておくよ」
ルシア
00:34:13
「答えを見つけるための手助けはしてくださるでしょうけれどね」 神は。その代行者である神官も同じだ。
シルヴェ
00:34:53
「そうだな。ルシアもアランも、クラウディアもそうだったから」助けてはくれるよな、と
ルシア
00:34:58
温かい紅茶を喉に通して、ほっと息を吐くとカップをソーサーに置いた。
00:35:41
「困っている、迷っている方に道を指し示すのが、我々始祖神の神官の務めですから」
シルヴェ
00:36:21
「じゃあ、また聞いてもいい?」
ルシア
00:37:06
「ええ、まぁ良いでしょう」
シルヴェ
00:37:28
「僕は誰なんだろう」
ルシア
00:37:51
「……また随分と哲学的な事を考えていたのですね」
シルヴェ
00:38:12
「アランにも言われたよ」ゆっくりと顔を上げて、苦笑しながら
ルシア
00:39:14
「私からすれば、貴方はシルヴェストロというこの〈星の標〉に籍を置く冒険者。それ以外の答えはありません」
シルヴェ
00:40:48
「……そう、でもそれは僕じゃあないんだよ」
ルシア
00:41:43
「何故そのように思うのです」
シルヴェ
00:41:52
「例えばさ」
ルシア
00:42:07
「…………」 紅茶を飲みながら続きを待つ。
シルヴェ
00:42:11
「今、ルシアは僕の前にいるけど」
00:42:25
「ルシアを”ルシア”たらしめている物って何?」
ルシア
00:44:00
「ふむ、そうですね。神官としての立場、神の声を聞き、その意志を代行する能力。最初に思いつくのはそんな所でしょう」
シルヴェ
00:44:19
「じゃあ、それがある人は”ルシア”なの?」
00:44:37
「違うと思うんだ。もっと、他にある」
00:44:59
「ルシアのこれまでがあるから、ルシアは”ルシア”なんじゃないの?」
ルシア
00:45:16
「ええ、勿論。今挙げたものだけでは神官という括りにしかならない。私個人を示すのは、その他様々な要素があってこそでしょう」
シルヴェ
00:45:38
「そう。……ならさ」
ルシア
00:45:42
「……ああ、成る程。そういう事を気にしていたのですね」 得心がいった、という顔で。
00:46:15
「“生まれたばかりの僕には自分を自分たらしめているものはないんじゃないか”、そういう問答ですか」
シルヴェ
00:46:39
「……ずるいな。まあ、そうなんだけど」苦笑して
ルシア
00:46:59
「ずるいと言われましても」
00:47:10
「……ふむ、そうですね」
00:47:46
「今の私は確かに19年という時を生きてきた先にあるルシア・ビスカイノという人間です」
00:47:51
「しかし……」
シルヴェ
00:48:09
「……」次の言葉を待つように視線を向ける。勿論、前髪で見えないが。
ルシア
00:49:06
「この世に生を受け、両親からその名を与えられた瞬間の私も、“ルシア”であったでしょう。生まれたばかりの赤子に、貴方の言う積み重ねなど無いというにも関わらず」
00:49:39
「では、その時の私を私たらしめていたものは何か。分かりますか?」
シルヴェ
00:49:40
「そうだね。でも、僕は違うじゃないか」
00:49:50
「……その時点で?」
ルシア
00:52:37
「ええ。思考能力も持たず、己を己と認識、確立する事さえ出来ない赤子でも、ルシア・ビスカイノという人間として認められていたのです」
00:53:02
「その赤子をルシアたらしめていたのは、周囲の者たちからの認識でしょう」
シルヴェ
00:54:38
「うん、僕もそう思う。だから僕は、……」言葉を続けようとした所で、一度切って 「……そう、周りの人がいるから、自分だって思える」
00:56:05
「そう思ってくれる人がいるから、自分がある。……皆はそうだ」
ルシア
00:56:17
「貴方は違う、と?」
シルヴェ
00:56:52
「……」小さく肩を震わせながら頷く。
ルシア
00:57:21
「私には他の人間と貴方で何が違うのか分かりませんね」
シルヴェ
00:57:36
「だって、(シルヴェストロ)は僕じゃない筈なんだ」
00:57:58
「アランが言ってた。記憶がなくなっても、自分がしてきたことはなくならないって」
00:58:50
「内面が変わっても、外面があるなら、きっと自分は自分なんだ、って」
ルシア
00:59:27
「……はあ」
シルヴェ
00:59:53
「僕もそう思おうと思った、でも、考えたら考えるだけ、やっぱり違うんだ」
ルシア
01:00:32
呆れたようなため息をついた後、 「――貴方は、どこまでも自分本位なのですね」 やや冷たい声と共に、シルヴェを射抜くように見つめた。
シルヴェ
01:02:20
ぐらり、と身体が揺れる。その声と視線に気圧され、背凭れに身体を預けながら、呆然と視線を向ける。
ルシア
01:03:36
「僕じゃない“筈”。そんな曖昧な考えで、貴方は周囲の人間たちが見ている貴方を否定している」
01:03:47
「……貴方は他人を何だと思っているのですか?」
シルヴェ
01:04:59
「違う、だって、僕は、……そうじゃない、そうじゃないんだよ」乱れた前髪から覗く双眸には焦燥の色が色濃く滲んでいる。
ルシア
01:05:55
「何が違うのですか」
シルヴェ
01:06:34
「皆を否定したいんじゃない、そうじゃ、ない……僕はただ、本物のシルヴェストロが、可哀想で」唇を噛んで俯きながら、細々と言葉に繋げる。
01:08:02
「僕がこうして生きてるのは、何かの間違いなんだよ。生きるべきだったのは、”これまで”を持って生きていた、本物の、方で」
01:08:56
「だから、起こしてあげたいだけなんだ。本当に、それだけ……、皆を否定するつもりなんて、ないんだよ」
ルシア
01:09:34
「であれば、悩む必要など皆無のように思えますが」
01:10:51
「貴方の思う“本物”を目覚めさせてあげたいと願う心と、今の貴方自身を一人の人間として正しく認める事。別にこれは両立出来ない事でもないでしょう」
シルヴェ
01:14:45
「……」何かを返そうとはするものの、言葉になって出てくることはない。しかしその言葉を受け入れることも出来ないように、苦々しい表情を浮かべる。
ルシア
01:15:42
「納得できない、という顔ですね」
シルヴェ
01:17:13
「だって、……一人の人間、なんて言われても」
ルシア
01:18:51
「なんて言われても、なんですか?」
シルヴェ
01:19:11
「僕は普通じゃ、ないから」
ルシア
01:19:38
「普通ではなかったら、人間ではないのですか?」
01:20:02
「貴方の言う普通とは、いったい何ですか?」
シルヴェ
01:20:21
「……さっき、ルシアが言っていたように、生まれて来る事」
ルシア
01:23:03
「はあ……やはり貴方は人を馬鹿にしているようです」
シルヴェ
01:23:24
ぐ、と少し狼狽える。 
01:23:34
「馬鹿になんて、してない」
ルシア
01:23:42
「いいえ、していますよ」
01:24:31
「自分が正しいと思っていて、自分に酔っているからこそ、他人に何を言われようと自分を否定し、他人を蔑ろにしているのです」
シルヴェ
01:25:11
「そんな事、思ってないって……!」
ルシア
01:27:08
「貴方がそう思っていないと思い込んでいても、私にはそう伝わった。それが貴方の見せた態度の結果です」
シルヴェ
01:31:04
「……だって、僕は、奪ってるだけ、だから」机に肘をついて、頭を抱え
01:31:27
「一人の人間としてなんて、数えられないよ」
ルシア
01:32:32
「…………」 無言で席を立ち、シルヴェストロの横へと歩いていくと。 「失礼」 その頬を思い切り叩いた。
シルヴェ
01:33:45
「――ッ、う」叩かれた衝撃で、髪が払われ揺れる瞳が露わになる。困惑している様子で見上げ
01:33:54
ルシア
01:35:15
「いい加減にしてください。貴方は何処まで私を馬鹿にすれば気が済むのですか」
シルヴェ
01:37:26
「……ばかに、なんて」首を横に振り、その言葉を否定しようとして、はたと止まる。
01:38:13
「ご、めん」ゆっくりと吐き出し、小さく頭を下げ、そのまま俯く。
ルシア
01:38:55
「世の中には、人間として認められたくとも、認められず、その無念を抱えたまま尊厳を汚され、奪われ、挙げ句死んでいく者も沢山いるのです」
01:39:39
「貴方の周囲には貴方を人間として認めてくれる者が居るというのに、貴方はいつまでそうしているのですか」
01:40:22
「奪っているだけ? 生まれて来るべきじゃない? ここにいるべきじゃない? そんなの全部貴方が勝手に思っているだけの事でしょう」
01:41:59
「確証も持てない貴方の被害妄想に周囲の人間の思いやりを巻き込んで、否定して、馬鹿にして。それが貴方の望んでいる事ではないというのなら、相応の態度を見せなさい」
シルヴェ
01:43:24
投げ掛けられる言葉に「でも」と返そうとする度に詰まりながら話を聞いている。 「態度、って……何」
ルシア
01:45:09
「……そんな事まで私が答えなければなりませんか」
シルヴェ
01:45:41
うぐ、と身体を縮こませる。
01:46:27
「……聞いて、おきたい。今みたいに、間違えたくないから」
ルシア
01:47:34
「周りの言葉を、上辺だけ認めたような態度を改めることです」
01:48:52
「結局、今日貴方が打ち明けた悩みも以前と何ら変わっていません。今の自己の否定、“本物”とやらへの悔悟」
01:49:28
「以前似たような話をした時から、多くの人と関わる機会があったでしょうに、貴方の根底にある考えは何も変わっていない」
01:50:12
「言葉ではどう言おうと、貴方が他人の言葉を認めていないからこそ、そのような事になるのでしょう」
01:50:21
「だから貴方はどこまでも自分本位だ、と言ったのです」
シルヴェ
01:50:57
「……認めていいのかな」
ルシア
01:51:39
「自分が一人の人間であることを、ですか?」
シルヴェ
01:52:00
「そう。……僕は僕でいいのかな、って」
01:52:56
「皆が見てる僕は、シルヴェストロだから。僕じゃなかった筈なんだ」
ルシア
01:53:23
「私が見ているシルヴェストロは、貴方以外の何者でもありませんよ」
01:53:53
「“本物”の貴方など、私は知らない。私にとっては、貴方が本物です」
シルヴェ
01:54:18
「……、……そっ、か」
01:55:26
「……ご、めん」俯き、ゆっくりと頭を下げて
ルシア
01:55:46
「謝罪以外の言葉もいい加減覚えたら如何ですか」
01:56:12
「謝罪ばかり受けていては、まるで私が悪者です」
シルヴェ
01:56:58
「……う、っと」しばし逡巡して
01:57:52
ああ、と一つ頷いて、ぎこちなく笑いかける。「ありがとう、ルシア」
ルシア
01:58:16
「……ま、いいでしょう。今日はそれで許して差し上げます」
01:59:44
「……やれやれ。相手を否定するような説教はあまりしたくなかったのですが」 そう言うと、飲みかけの紅茶を立ったまま飲み干して、椅子に掛けてあったケープを羽織り直す。
シルヴェ
02:00:25
「……あ、ルシア」
ルシア
02:00:46
「はい?」 羽織り終えてそちらを振り向いた。
シルヴェ
02:01:11
「また、話がしたい。今度は、馬鹿にしてるって言われないようなこと」
ルシア
02:01:46
「そういう話でしたら、気が向いた時にはお相手しましょう」
シルヴェ
02:02:02
「うん。それじゃあ帰り、気を付けて」
ルシア
02:03:10
「ええ。貴方も夜更かしをしすぎて体調を崩す事のないように」
シルヴェ
02:03:32
「……今日は良く寝れそう」苦笑して
ルシア
02:03:40
「それでは」 軽く頭を下げ、精算を終えると髪を軽くかきあげながら店を出ていった。
シルヴェ
02:04:19
「ああ、また」出ていった背中を見送って、ぼんやりと照明を見上げる。
SYSTEM
02:05:26
 様が退室しました。
シルヴェ
02:06:16
「そうか、僕はいてもよかった、のか」視界を覆う前髪を鬱陶しそうに退け、喧騒に消える声量で呟く。
02:08:57
「……邪魔だな、これ」物心ついた頃には――言い換えれば、”生まれた”時には既に伸ばされていた髪を払う。
02:13:52
「どんな人だったんだろうな、彼は」今はまだ、解らない事ではあるが
02:14:46
「いつか、解ればいいな」
02:25:11
「――あ」
02:25:21
「髪、斬ろう」
SYSTEM
02:25:26
 様が退室しました。
発言統計
その他(NPC)145回94.2%4887文字96.9%
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