文字:

20181205Z_0

2018/12/05
SYSTEM
00:06:00
 様が入室しました。
SYSTEM
00:06:36
 様が入室しました。
 
00:06:57
ではでは
 
00:07:15
では
 
00:07:43
ところは逢魔の森の外縁部のいずこか。
00:07:57
時間は昼間としましょう
 
00:08:28
ですな、夜だとこの二人だけで行くのは危なそうだ。
 
00:08:30
 
00:08:33
 
00:09:34
どこかで鳥が囀っている。
00:10:59
見渡す限りに青々とした木々がどこまでも続く、広大な森。逢魔の森と呼ばれ、その奥には危険な魔物や、希少な幻獣が潜むという魔の森。
00:11:25
しかし、そう深く踏み入らなければ、まだ普通の森と変わらない。
アルノシュト
00:12:35
「……ふう」 少年は、ようやく一息ついて籠を下ろした。森を歩き、薪をどっさりと集めてきたらしい。
マリオン
00:13:28
「大丈夫? 疲れてない?」翡翠の髪をマフラーのように首に巻いた少女が少年に声をかける。
アルノシュト
00:15:42
「……ん。……いや、これくらい何てことないよ」 と、振り返って返した。
00:16:27
多少の見得はあるが、物心ついた頃からやっていた事だ。こういったことは慣れたものではあった。
マリオン
00:16:54
「そう? ……それならいいんだけど」汗のひとつでもかいているならハンカチを取り出してそっと拭う。
 
00:17:41
運よく見つけた、森の中の程よい場所。そこから、少しずつ少しずつ、いくらかの木々を切り開き、多少なりともささやかな集落が作られつつある。
アルノシュト
00:18:38
「……っと、い、いいよ。汚れてしまう」
00:19:02
こほん、と咳払い一つ。少し身を引こうとする。
マリオン
00:20:03
「いいの、すぐ終わるから」少し強引に右手を背に回し、ささっと左手に持ったハンカチで汗を拭う。 「……ふふ、はい、おしまい」
アルノシュト
00:21:17
この少女の距離感がいまだに分からない。 「……ありがとう。後で洗って返すよ」 ちかくに川があるのだ。洗濯物もあることだし、と。
マリオン
00:22:27
「そう? じゃあ、一緒に洗いに行こうか」手間を増やすのも嫌だから、と微笑んで返す。
 
00:24:17
少し離れた所では、比較的年長な者が子供たちを率いて、2軒目の簡素な家を作っているのが見える。最初は色々と手伝ったが、彼らはたくましい――蛮族領域から逃げ延びてきた、ウィークリングの子供たちは。
アルノシュト
00:26:03
「そう? なら、先に済ませちゃおうかな」 と、子供たちの方を見やって、川の方へ行ってくる、と汎用蛮族語で声をかける。
00:26:58
手を振ってくる子供たちに軽く手をあげると、洗濯鍋をもちあげた。
00:27:04
「じゃあ、行こうか」
マリオン
00:27:10
「うん、……彼らも、慣れてきたのかな。覚えるのが早いねーー」声をかけたアルの横で微笑みながら彼らに小さく手を振る。
00:27:30
「うん、行こっか。……少し持つよ?」
アルノシュト
00:29:28
「戦場育ちだからね。僕なんかよりずっと逞しいさ」 笑ってそう答え、しかし、その顔には若干の陰り――焦り?――を滲ませる。
00:29:55
「大丈夫さ。このくらい」 僕だって男なんだから。そういって、担いでずんずん川のほうへ歩いていく。
マリオン
00:30:40
――……」その表情を見て、す、っと目を細めながら、その背についていく。
アルノシュト
00:31:54
少し行けば、川のせせらぎが聞こえてくる。場所をここに選んだのも、この小川の存在が大きい。
00:33:02
川にたどり着くと、少年はごしごしと洗濯をはじめた。どれも着古したものばかりだ。 「……今度来るときは、服も少し持ってこなくちゃいけないかな」
マリオン
00:34:42
「そうなって来ると、僕達だけだと少し量が多くなってしまいそうだね。……あの時みたいに、荷台を借りて来る方が良いかもしれないね」 返す言葉は穏やかだが、先程の表情の意図を探る様な眼が向けられている。
アルノシュト
00:36:49
「そうなると馬がいるな。やれやれ、なにかと物入りだ」 ごしごし。
マリオン
00:37:21
「一朝一夕で終わるものでもないものね。少しずつ、助けていけたらいいね」 ハンカチは自分でごしごし。
アルノシュト
00:37:42
「ところで」 ぱん、と洗った服を広げ、畳んで脇に置き。作業を続けながら、なにげなく、 「――何か聞きたそうな顔をしてるね?」
マリオン
00:38:21
「うん?」首を傾げて、うーん、とこぼしながらハンカチを広げる。 「アル、何か悩んでいない?」
アルノシュト
00:39:14
「悩み?」 きょとん、と、そうした時は年相応の少年の顔に見える。
マリオン
00:40:22
「うん。……考えてる事でも。……あの日の事、とかさ」
00:41:55
――……彼の事も、ね?」ふわっと微笑んでそう続け、アルの目をじい、っと見つめる。
アルノシュト
00:41:59
「それは――たとえば、これで良かったかどうか、かい?」
マリオン
00:42:45
「良かった、って思っているでしょう?」首を傾げる。
アルノシュト
00:43:40
「さあね」 と、意外なほど気のない返事。新たな洗濯物に挑む。
マリオン
00:44:23
「……答えたくないのなら、いいんだけれどね」濡れたハンカチをひらひらと乾かし
アルノシュト
00:45:04
「別に、そういうわけじゃないよ」
マリオン
00:45:55
「そう?」アルの視界の隅で首を傾げる。そのまま、アルに倣って洗濯物に手を伸ばす。
アルノシュト
00:47:24
「……いまの僕の心配ごとは、大きく二つあるんだけど。聞きたい?」
マリオン
00:47:40
「うん、聞きたい」即答する。
アルノシュト
00:48:13
ちらり、と子供たちの集落の方を振り返った。向こうの笑い声ややり取りは聞こえない。であれば、こちらの言葉も聞こえないだろう。
00:48:49
「……マリオンは、彼らのたくましさを見て、何か思わない?」
マリオン
00:50:51
「何か、か」うーん、と唸る。 「……難しい、な。凄いだとか、そういう事ではないのだものね?」
アルノシュト
00:51:53
むしろ穏やかな目でマリオンを見て、 「凄い、か。……うん、まあ、近い」
マリオン
00:52:28
そこからまた暫く逡巡して、また口を開く。 「……アルは、どう思ったの?」
アルノシュト
00:53:28
「一緒に暮らせば暮らすほど思ったのは、僕らと彼らは違うってこと。僕よりずっと年下だって子でも、力はびっくりするほど強いんだぜ。今のところ、腕相撲最弱の称号は頂いてないけどね」
マリオン
00:56:13
「ああ、そうだね」頷いて、小さく微笑み 「でも、腕力は種族の違いが大きいものだもの、仕方ないよ。……彼等も、僕達みたいに生きられたらよかったんだけどね」
アルノシュト
00:56:18
とりあえず、しばらくは負けないようにしたいけど、それも時間の問題だろうなあ、と、一見関係のないようなことをいって。
00:59:27
まったく、スカムと重い約束をしちゃったよ。と、笑ってみせ、「そうだね。だからこそ、早く自活できるようにしなくちゃいけない。彼らの斧が、人に向けられることのないように」
01:00:16
「僕は、じつは、彼らには冒険者こそ向いているんじゃないかと思ってるんだけど」
マリオン
01:01:34
「そうだね、身体の強さが全部ではないけれど……僕達よりもずっと靭い身体を持っている彼らは、きっと向いていると僕も思うよ」
01:02:03
「それでも、彼らが僕らと一緒に仕事をする、っていうのは……難しい、んだろうなあ」
アルノシュト
01:04:20
「……僕らがしないような、苦労はあるだろうな」 洗濯物を終え、洗濯鍋に畳んで入れて、ふう、と息をつく。
マリオン
01:05:40
自分が洗っていた分を同じく畳んで入れる。 「それは、僕達にも何とかしてあげられるものではないかもしれない、からね」
アルノシュト
01:07:03
「けど、イルスファール王国は比較的チャンスがあると思うよ」 国王陛下の事もあって、比較的解放的な土地柄だしね、と。
マリオン
01:08:21
「……人と、一緒に生きていければいいんだけどね。……それが、ひとつ?」
アルノシュト
01:09:09
そういえばそういう話だったな、と、まばたき一つ。「うん、そうだね」
01:09:41
脚をくずして、楽な姿勢になった。
マリオン
01:10:26
その隣にぺたん、と座って、次の言葉を待つように、じい、っと。
アルノシュト
01:11:48
「………」 静かにマリオンの瞳を見返した。
マリオン
01:12:50
「うん?」ふわっと微笑み、首を傾げる。距離によっては月下香の匂いを感じるかもしれない。
アルノシュト
01:14:41
「もう一つは、きみの事だよ」
マリオン
01:15:07
「僕?」呆気に取られたように繰り返し 「何かした、かな?」
アルノシュト
01:17:03
「何かしたか、か…… そうだな。文句も言わず、こんな僕の我儘を手伝ってくれる。それに関しちゃ、何べんお礼をいっても足りないよ」
マリオン
01:17:52
「……? う、うん」しきりに頷きながら、不安そうに瞳が歪む。
アルノシュト
01:19:45
あくまで、穏やかな、親しい友達に語り掛ける口調は崩れない。ほんの少しだけ目を細め、「――けど、きみはルシウスの事を炊きつけていただろ?」
01:20:00
「ううん、すこし違うかな。手伝おうとしたんだ、彼の殺意を」
マリオン
01:21:07
――彼がそれを望むのなら、僕はそれを応援するよ?」何を言っているのだろう、と言わんばかりに首を傾げる。 「それが彼でなくても、……例えばアルでも、アズ・ラースでも……君達がしたいことを、僕は応援するの」
アルノシュト
01:23:10
君は(・・)何がしたいんだ?」
マリオン
01:24:31
「……」す、っと表情が消える。虚ろな瞳がアルの双眸を捉えては、射貫く様に視線を飛ばす。
01:24:52
「僕がそうしたいから、こうしているんだよ?」そのまま、首だけが傾げられる。
アルノシュト
01:25:44
「あの時でいったら、ルシウスと僕の思いは違う。アズも、僕とはまた少し違う思いを持っていたかもしれない」
01:28:00
「当たり前の話だよね。みんな、望むことが違うんだ」
マリオン
01:28:27
「……」頷きもせず、静かにその言葉を聞いている。
アルノシュト
01:30:09
「そのとき、きみは何を信じてえらぶんだ?」
01:31:25
「……言っておくけど、責めてるわけじゃない。さっきも言ったけど、きみには感謝してる。ただきみに……」
01:32:17
しばらくの間。言葉を探すも、どれも少しあっていて少し違う――適当な語彙がでてこない、といったような顔。
マリオン
01:32:48
「選ぶ。……ううん、僕は君達の望み(願望)を叶えたいだけ。あの時は、ルシウスが僕の隣にいたから、そうなったの」
アルノシュト
01:33:02
――興味を、もったんだ」
マリオン
01:33:41
「興味……」やはり無表情のまま、首を傾げ 「知りたいの?」
アルノシュト
01:34:46
「隣にいたから。……それだけ? 本当にそれだけなのかい?」
マリオン
01:36:04
「そうだよ。それだけ」頷いて 
アルノシュト
01:36:39
不思議だ。こんな不自然で危うい人間が、どうやって生まれて――いや、よくこれまで生きて、普通に暮らしているものだ。
01:37:40
自分は今どんな顔をしているのだろう、と少年は思った。「……勿論」
マリオン
01:38:41
――それが、君の望みなの?」
アルノシュト
01:39:01
「なにせ…… きみは、ぼくが出会った中でいちばんユニークだからね」
01:40:02
「ああ、それが僕の望みだよ」
マリオン
01:41:20
その言葉を聞けば、また普段通りの、ふわっとした笑みを見せる。
01:44:14
「僕を知りたい、んだね。うん、うん」幾度か頷いて、アルへと向き直り 
01:45:24
「僕の何を知りたいの?」
アルノシュト
01:47:00
狂える妖精と契約でも結んだような気分だ。
01:49:46
「そうだな……。じゃあ、好きな食べ物は?」
マリオン
01:50:11
「食べ物……ううん、お肉よりは野菜が好きだよ」
アルノシュト
01:50:19
「朝はいつも何時に起きる?」
マリオン
01:50:28
「夜明けと一緒に」
アルノシュト
01:50:31
「紅茶と珈琲でいったら、どっちが好き?」
マリオン
01:50:37
「紅茶が好きだよ」
アルノシュト
01:51:02
「人の望み(願望)を叶えたいという『きみの望み』はいつから?」
マリオン
01:51:21
「母様に捨てられたときから」
アルノシュト
01:52:24
――それはいくつの時?」
マリオン
01:53:03
「7歳の頃だよ。言うことを聞かないから、って」
アルノシュト
01:54:50
「そうか。ぼくもだいたい同じ頃に両親から離れたよ」
マリオン
01:55:24
「あら、アルもだったんだね。……どうして?」
アルノシュト
01:56:23
「住んでいた森が焼けてしまって」
マリオン
01:57:03
「……そう。森に棲んでいたのね」
アルノシュト
01:57:51
「だから落ち着くんだ。ここは植生も住む生き物も違うけど――ごめん。ぼくの話はいいよ」
マリオン
01:58:12
「君がそう望むなら」頷いて
アルノシュト
01:59:38
またそれ。まるで独り言をいっているみたいだ。けれど少年はめげない。
01:59:40
「お母さんを恨んでいる?」
マリオン
02:00:16
「どうして? 僕が悪いのに」
アルノシュト
02:00:43
――言うことを、聞かなかったから?」
マリオン
02:00:58
「そうだよ?」当然のように。
アルノシュト
02:01:32
「だから、きみはいい子になろうとしているのか」
02:01:58
「相手の望みを、望むままにしてあげる、いい子に」
マリオン
02:02:09
「……いい子?」そう言われたのははじめてだ。 「良い子なのかな」
アルノシュト
02:03:16
「都合のいい子だ――」 我ながらひどいことを言っているな。若干の嫌悪感を催す。
02:03:26
――相手のね」
マリオン
02:03:56
「それでも、相手(きみ)は満たされるでしょう?」
02:04:12
「望みが叶ったら、気持ちがいいでしょう?」
アルノシュト
02:05:02
小石を拾って、川に投げた。狭い小川では、ろくにはねもせずに水音を響かせる。
02:05:06
――どうかな」
マリオン
02:05:20
「違うの?」
アルノシュト
02:07:42
「満たされるかどうか、かい? きみと話しているのは楽しいけれど、悪いけどぜんぜん物足りないね」
マリオン
02:08:05
アルに倣って、小石を川に放る。その言葉を聞いて、弱々しく投げられた石は、川に入る事もなかった。
02:08:23
「……足りない?」見上げながら呟く。
アルノシュト
02:09:37
ちょっと意地悪な言い方だったろうか。そうは思いつつも。
02:11:22
「ぼくが欲しいのは――……」
02:11:53
小石を拾い、放り投げようとしたところで――言葉もろとも止まる。
マリオン
02:12:28
「……アル?」
アルノシュト
02:13:59
自分が欲しいのは、望めばなんでもしてくれる従者や奴隷じゃなく―― と、さすがに女の子にそれと、その先を言うのは、はばかられた。
02:15:01
「……ひとつゲームをしよう、マリオン」
02:15:49
代わりにそう切り出した。
マリオン
02:16:42
「ゲーム?」訝しみながら、頷いた。それが望みなのであれば、と。
アルノシュト
02:18:57
「考えてみて。ぼくと一緒にいる間は、ぼくが何を望んでいるか、考えて当ててほしいんだ」 ヒントは原則なし。当てたら何かいいものをあげる。
02:19:45
簡単だろ? と。
マリオン
02:20:32
「アルが何を望んでいるか……、か」逡巡して 「いいものって?」
02:21:42
答える様子にはあまり自信があるようには見受けられない。
アルノシュト
02:22:36
「その時々。好きな食べ物でも、おいしい紅茶でも……。それでも足りないような大当たりだったら、きみがしてほしいことをしてあげる」
02:23:14
「あはは。そういう顔をするのは珍しいね」
02:23:47
悪いねマリオン。ズルをするよ。「でも、それが僕の望み――だよ」
マリオン
02:26:01
「……」うん、と頷いて 「解ったよ、それが君の望みなら」うん、と微笑んで返す。
02:26:24
「そう? しない方がよかった?」両手で頬を覆う。
アルノシュト
02:28:37
「ううん。そうやって、もっと色んな顔をみせて」
マリオン
02:29:57
「興味があるから、だね?」覆った両手の隙間から、頬を染めながら照れ笑い。
アルノシュト
02:30:34
「そうだね。そういう事になるかな」 ふわりと微笑み。
02:31:02
――さ、そろそろ戻ろうか。そろそろ夕食の準備をはじめないと、日が暮れちゃうからね」
02:31:21
持ってきた洗濯鍋を持ち上げ、マリオンを促す。
マリオン
02:31:34
「……うん、そうしようか」隣に立って、寄り添うように戻ろう。
アルノシュト
02:33:16
「うん。さあ、足元、気を付けて」と、マリオンをエスコートするように歩いていく。
SYSTEM
02:33:19
 様が退室しました。
SYSTEM
02:33:24
 様が退室しました。
発言統計
その他(NPC)145回92.4%5753文字94.2%
 12回7.6%355文字5.8%
合計157回6108文字