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20190409Z_0

2019/04/09
SYSTEM
00:22:26
 様が入室しました。
SYSTEM
00:23:51
 様が入室しました。
 
00:24:33
うむ。
 
00:26:18
うむ
 
00:26:25
やるか。
 
00:26:37
いいぞ
 
00:26:50
うむ。
00:26:51
 
00:26:52
 
TOPIC
00:27:02
〈星の標〉宵の口 by  
 
00:28:03
王都イルスファールの冒険者の店である〈星の標〉。夕食の時間が過ぎ、落ち着きを取り戻した店にやって来ようとしている者がいた。
00:28:40
一人は、片目が軽く隠れるように流した銀灰色のセミロングの髪の大人しそうな少女だ。
00:29:26
別段寒くもない日だが、首にはマフラーを巻いて、口元をそれに埋めるようにしている。
少女
00:30:51
「……」 〈星の標〉の前に立つと、そういえば同行者がいたようないなかったようなと、辺りを見回した。
 
00:32:03
そして、もう一人、金髪に翠の瞳をしたエルフ女性だ。長身でスタイルがよく気が強そうではあるが快活な美人だ。
エルフ女性
00:33:32
「大丈夫、ちゃんとついているわ」少女ににこりと笑いかける。軽装ではあるが腰には小剣を帯びている。剣士なのであろう。
少女
00:34:31
「……」 同行者は本当にあの人だったか。そもそも何で同行者なんてものがいるのだったか。正直あんまり覚えていなくて、じーっと顔を見つめた。 「此処?」 思い出せなかったので、私は話題を変えて、〈星の標〉を見上げた。
エルフ女性
00:35:46
「ええ、そうよ。此処がイルスファール王国の冒険者の店、〈星の標〉よ……こうして本物を目にするのは感慨深いものがあるわね…」後半は独り言である。
00:36:19
彼女の名はフローラ・ベルウッド。出身はここより西、森の王国として名高いルスルリアン王国だ。
少女
00:36:27
「開けて」 私が入って不審がられるより、多分この人に開けてもらった方がいい。
フローラ
00:37:52
「本当に、いいの?冒険者以外にも暮らしの糧を得る手段はあるわ?」少し屈んで少女に目を合わせて尋ねる。
少女
00:38:16
一方の少女は、本名も出身も分からない。“庭”と呼ばれる犯罪組織に拉致されていたが、以前の摘発の際に保護され、ルスルリアンの更生施設に収容されていた。
00:38:49
「私には無理。そう教わった」 他の手段では、まともに社会復帰は出来ないだろうと。
フローラ
00:39:47
フローラはルスルリアン王国の精花騎士団に所属していた。数年前、そしてつい最近の二度に渡り、"庭"の撲滅作戦に参加した経験を持つ。
00:41:58
そして、二度目の作戦で敵の罠に落ち、投薬によって操られて味方と交戦する羽目になるという失態を犯した。幸い、星の標の冒険者達によって救われ、最終的には”庭”の幹部、"根"の一人を討ち取る事に成功した。
00:44:02
だが、"庭"の魔薬の後遺症は凄まじく、精花騎士の隊長を務める事は難しいと自他共に認め、騎士団を抜ける事となった。
00:44:28
表向きはそういう事になっている。
少女
00:45:12
「あなたこそ、いいの?」 思い出してきた。確か、それなりに責任のある立場だと言っていたはずだ。それがこんな所に来て、冒険者としての活動を始めようだなんて、ちょっとおかしい。
フローラ
00:47:38
「構わないわ、騎士剣は返上してきたし、今は一介の剣士よ」実際は違う。先日の撲滅作戦で成果は出した。だが、”庭”の今後の動向がかえって読めなくなった。
少女
00:49:06
「そっか」 本人がそう言うのならば、口を出すようなところじゃない。 「じゃあ、開けて」
フローラ
00:49:50
ニルンという"根"の老婆を討伐したものの、他の幹部は見つからず、準幹部といえる"草"の検挙も進んでいない。”庭”は未だ各地に根深く残っている。それが上の判断だった。
00:51:07
フローラに課せられた任務はルスルリアン王国とイルスファール王国間の対”庭”戦線における情報共有の為、いわば外交特使の一種だ。
00:53:27
表向き、騎士職を退いた体で、この地に派遣されてきた。
00:55:01
連れの少女は”庭”の犠牲者だ。更生施設から更生施設で暮らしていたが、外の世界への興味を抱いたのだという。
00:56:18
自我を破壊する薬を投与された者達の中では稀有な事例だ。自らも後遺症に苦しむ身になったフローラはこの少女の行く末を応援したい、そう思った。
00:56:51
「ええ、行きましょうか。ちゃんと自分の名前を言って挨拶できるかしら?」
少女
00:57:14
「……名前? 忘れちゃった」
フローラ
00:57:25
この少女の名前は――   【    】名前を入力してください
少女
00:57:36
「あそこだと、呼ばれることも殆どなかったから」
00:59:20
更生施設に収容された際、名前を与えられたはずではあった。しかし、そこでもあまり人と関わらず、自分に強い興味を持たなかったことや、過去に投与され続けていた薬の後遺症で、名前を覚えるのが困難になっているのだ。
フローラ
01:00:54
「……」本名は不明だ。この少女の入荷履歴の情報は見つからなかった。
01:02:33
「ラルカ、あなたの名前は、ラルカよ」
少女
01:03:18
「ラルカ」 言われたまま反芻するように口にする。 「うん。それでいいよ」
ラルカ
01:04:11
更生施設で呼ばれていた名と一緒だったかも思い出せない。しかし、そのくらいの長さの名前であれば多分、意識すれば覚えていられるだろう。
フローラ
01:04:57
「私はフローラ、覚えててくれてた…?」このやり取り自体、実のところ道中に何度か繰り返している。痛ましい事だ。悲しみと憤りを感じる。
ラルカ
01:05:59
「……」 ふるふると首を横に振った。 「ごめん。何回か聞かれたのは覚えてるのに」
01:07:35
余程強い印象を抱かなければ、自分を含めて人の名前は長く覚えていられない。ただ、そういう時に謝罪を述べておけば角が立ちにくいというのは、道中で学んだのだ。
フローラ
01:08:12
「いいのよ、他の子達もそうだったから。大丈夫、そのうち、ね」銀灰色の髪をサラリと撫でて、微笑みかける。そしてその手を引きながら店内へと足を踏み入れる。
ラルカ
01:08:40
「……」 撫でられたまま頷き、後に続いて店へと足を踏み入れた。
ガルバ
01:08:53
「いらっしゃい」
01:09:11
人もまばらになりつつある店内で迎えたのは、この店の店主であるガルバだ。
フローラ
01:09:35
この店を目にしたのは二度目だ。一度目は魔域の中で複製された外観を。中を目にするのは始めただった。声をかけられた方を向く。あれが店主だろう。そう聞いている
01:10:35
「こんにちは、私はフローラ・ベルウッド。この子はラルカ、この〈星の標〉の冒険者として働きたいのだけれど、登録をお願い出来るかしら」
ガルバ
01:11:16
「ふむ」 事情については、特に今口に出す必要もないだろう。 「構わないぞ。二人共、これに記入してくれ」
01:11:32
そう言って、二人分の登録用紙と、ペンとインクを差し出した。
フローラ
01:12:01
「ラルカ、自分で書ける?」二人分の用紙を受け取り、少女を振り向く
ラルカ
01:12:06
「……」 フローラの言葉に続いて、ガルバへと頷いてみせる。
01:12:18
「書けるよ」
フローラ
01:13:41
「じゃあ、ここに名前を、ここには……」記入欄を一つ一つ説明し、記入を促す
ラルカ
01:14:27
「名前……」 さっきから、彼女が何度か呼んでくれている。おかげで、自分の名前を記入するのには困らなかった。促されるまま、意外にも丁寧な字でひとつひとつ項目を埋めていく。
01:15:02
「私、大丈夫だよ。文字は読めるし、書ける」
01:15:34
ふと、フローラの記入が全然進んでいないことを思い出して、顔を見上げて言った。
フローラ
01:17:00
「よく書けているわ、上手いのね」この少女は”葉”と呼ばれる戦闘員――暗殺者の適性が無かったのだという。だからだろうか、投薬自体が少なかったのかもしれない。他の元”葉”に比べるとしっかりしている。
01:18:53
「大丈夫よ、私も…」ペンを持ち、書類を埋めていく。その手が時々、ほんの僅かにだがいう事を利かない。薬の後遺症だ。お陰で流麗とは言い難い文字になってしまった。
ラルカ
01:19:32
「……文字を書くの、役目のひとつだったから」 暗殺者としての適性がないことで廃棄されそうになった後、幹部の一人の気まぐれで、別の役割を与えられた。人間以外の生物に投薬し、その成果を見る中で、動物を操る適性に比較的優れていたこの少女は、その結果を報告するために文字の読み書きについてはそれなりに出来るようにと教え込まれていたのだ。
01:20:23
「……」 少し背伸びをして、脇からその様子を覗き込んだ。 「結構へたくそだね」
フローラ
01:22:24
「そう? 私は昔から書類仕事は苦手だったのよ、ふふ…」あれ以来時々、眩暈や動悸、手足の震えや痺れといった身体的な症状や、あまり人には言えないような心理状態に陥る事がある。今、この場に居るのは任務の一環ではあるが、騎士の位を降りたのは妥当だと思っている。
01:23:47
書類を提出し、確認してもらう。自分に関していえば形式的なものだ。ギルドを通して取り決めは出来ている。
ラルカ
01:24:06
「私の方が上手」 主張や、勝ち誇っているわけではない。そういう感情はなく、ただ事実として自分の字の方が、綺麗だと口にしただけだ。
ガルバ
01:24:44
「ああ」 手渡された二人分の用紙に目を通し、概ね問題がないことを確認する。 
01:25:06
「では、この時からお前たち二人はこの店の冒険者だ。〈星の標〉の名に恥じぬ活躍を期待する」
01:25:11
「とはいっても、無理はしないようにな」
フローラ
01:25:30
「そうね、私も見習わなくっちゃ」 こういった自己主張が出来るようになっているのは好ましい事だ。否定するより認めてあげるべきだろう
ラルカ
01:26:24
「見習う必要があるの?」
フローラ
01:26:26
「ええ、勿論。身の丈にあった行動を心掛けるわ。慎重に、臨機応変に……今度こそ、ね」
01:26:56
「下手なままよりは上手い方がいいでしょ?」
ガルバ
01:27:06
「真面目なやつほど気負いすぎてミスするものだからな。少しくらい気楽に構えていた方が上手くいくもんだ」
フローラ
01:27:49
「さあ、これで二人とも冒険者として活動できるわ。でも今日明日すぐにはって訳にはいかないわ。まずは宿を決めて、明日はライダーギルドに行ってみましょう」
01:28:27
「耳に痛いわね」 ガルバの言葉に苦笑いを浮かべる。
ラルカ
01:28:29
「そう……?」 言われて、思い返してみる。そういえば、字が雑すぎると酷く怒られ、いつもとは違う薬を飲まされた気がする。 
01:28:43
「そっか。字は大事」 覚えた。
01:28:57
「らいだーぎるど……?」
フローラ
01:29:46
「そう、馬やそれ以外の動物を育てたり販売したり、貸し出しているところ」」
ガルバ
01:29:53
「まあ、お前たち向けの仕事がすぐに見つかるかどうかも分からないしな。数日はゆっくり態勢を整えてもいいんじゃないか」
ラルカ
01:30:21
「庭と同じだね」
フローラ
01:30:33
「あなた、動物が好きなんでしょう? 旅の途中にもよく馬を見ていたじゃない。 施設でも…」
01:30:55
「違うわ。あいつらとは違う」
ラルカ
01:31:16
「……好き?かは分からない。ただなんとなく、言いたいことがわかるだけ」
01:31:47
「……そう?」 動物を調教して思い通りに使役するなら同じではないのだろうか。
フローラ
01:33:00
「ライダーギルドでは動物に薬を使って無理やりいう事を聞かせたりはしないのよ。あなただってそうでしょう?」
ラルカ
01:33:59
「私はしてた」
フローラ
01:34:57
「なら、これからはしちゃ駄目よ。なんとなくでも、言いたいことがわかるんでしょう?」
ラルカ
01:35:32
「薬がないから、今は出来ない」
フローラ
01:35:38
「その声を、心を大事にしてあげて。あなたがして欲しいことをちゃんと伝えればきっと応えてくれるわ」
ラルカ
01:36:25
「……うん。多分、伝えられる」 なんとも曖昧に頷いた。
フローラ
01:37:47
「大丈夫よ、薬なんてなくなって、きっとやっていけるわ」 薬、と聞いて庭に対して強い嫌悪感を覚える
ラルカ
01:38:45
「ふろ……は、薬が嫌い?」 表情の変化を認めて、伏し目がちの瞳で見上げた。
フローラ
01:39:58
「フローラ。好きでは、ないわね……あれは人を狂わせるものよ。あってはいけないものだわ」
ラルカ
01:41:38
「幸せそうな顔をする子も居た。あってはいけないのかはわかんない」
フローラ
01:41:43
意識を残したまま身体を勝手に動かされるあの悍ましい間隔。あの異様な高揚感や全能感、それまで一度も感じた事のないものだった。
01:42:59
「これからあなたが生きていくのには必要ないものよ。いい?もし、この先手に入れることがあっても使っちゃ駄目」
ラルカ
01:44:01
「……」 誰かに駄目と言われれば、駄目なのだ。命令に素直に頷き返す。 「使う時は、訊いてからにする」
フローラ
01:46:44
「……難しい話はこのくらいにしましょう。」 命令には従う。洗脳薬の影響が強く残っているのは把握している。今はその影響にも頼られなければいけない。無力感と矛盾を感じる。
ラルカ
01:47:22
「うん。後は、何だっけ。……宿……?」
フローラ
01:47:23
「店主さん、食事をお願い出来るかしら。この地方の特産品とか…」
ガルバ
01:47:52
「ああ、分かった。すぐに用意するから待っていてくれ」
フローラ
01:47:58
「ええ、食事を済ませたら宿をとって休みましょう」
ガルバ
01:49:04
「言う程お前たちにとって目新しいものは無いかもしれんがな」
フローラ
01:49:40
「何か食べたいものはある? 食べたくないものでもいいけれど」と少女に
ラルカ
01:50:19
「食べろと言われたら雑草も食べるし、泥も啜る。どっちでもいけるから、大丈夫」
フローラ
01:50:34
「うち(ルスルリアン)にも大分この辺の文化は入って来ているものね」
ガルバ
01:51:16
「遠方とはいえ、おかげさんで仲良くしてもらっているからな」 ラルカの言葉には、何とも言えない表情で頭を掻きつつ。
フローラ
01:51:48
「それは食べなくてもいいものよ……色々試してみるといいわ。好きなものが見つかるかもしれない」
ラルカ
01:53:05
「分かった。しばらくは、フロ……ラが決めて。分かんないから、選べない」
フローラ
01:54:07
「フローラ。 そう、じゃあまずはサラダからね」
ラルカ
01:55:06
「……」 今のは大体合ってたからセーフじゃないだろうか。そう思ったけど訂正されたということはきっと何処か駄目だったのだろう。 「うん」
ガルバ
01:55:28
「何だ、肉や魚は最初は避けた方がいいか。何処かの誰かさんと同じだな」
フローラ
01:55:30
そう言って、私は注文したものをシェアしながら、世話を焼きつつ食事を済ませて結局宿はこのままこの店でするのだった
ラルカ
01:56:03
自分では注文しないので、分け与えられたものをもそもそと食べました。
フローラ
01:56:50
「ああ、彼女(アネット)も…いえ、試すだけでも試してみましょう。慣れておかないと」
ラルカ
01:57:39
「……」 食べろと言われれば食べたけれど、結局最後までどれが美味しい、どれが不味いと感想を漏らすこともなかった。
01:58:04
特定のものを口にした時のほんの僅かな表情の違いは、きっとまだ見抜けないだろう――
フローラ
01:58:37
「ごちそうさま。良かった、食事はちゃんと摂れるみたいね。安心したわ」
01:59:25
まだまだその機微を読み取るには共に過ごす時間が足りないようだった
ラルカ
02:00:27
「食べろと言われれば食べる。さっきも言ったよ」 食事を終えたら、言われるがままにこの店に宿を取り、同じ部屋だったとしても違う部屋だったとしても、部屋に入るなりベッドに入って眠りについた。
02:00:52
ただし、眠りは浅く、なにか物音や気配がすればすぐに起きてしまうようなものだったけれど。
フローラ
02:01:36
「……」その様子を見て、決意を新たにするのだ。こんな少女をこの先増やすようなことがあってはいけない。
02:02:33
この二人がリアンの地でこの先どのような経験をするか、それはまだ分からない――
 
02:02:42
 
02:02:44
 
02:02:55
こんなところかしらんね
 
02:03:02
そうよな。
02:03:11
お付き合い感謝なり( ˘ω˘)
 
02:03:24
保母さんになってる( ˘ω˘ )
 
02:03:40
きっとそのうち変わるさ( ˘ω˘)
 
02:03:51
なってるつもりだけ()
02:03:58
おやすぅ
 
02:03:59
実際は薬が欲しくて仕方ないのね。
02:04:02
おやすぅ
 
02:04:11
そ、そんなことはないわ
SYSTEM
02:04:16
 様が退室しました。
SYSTEM
02:04:25
 様が退室しました。
発言統計
その他(NPC)114回83.2%5534文字94.5%
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合計137回5856文字