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20190415Y_0

2019/04/15
SYSTEM
22:22:08
様が入室しました。
22:22:41
ちょっとお借りして
22:23:00
 
22:23:01
 
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22:23:02
 
22:23:04
 
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22:23:42
──名前を呼ぶ声がする。
22:24:56
厳しい寒さが過ぎ去って、今年も生き残れたと 皆で安堵しながら深く眠れる季節のことだったか
22:26:50
豊穣祭に向けて、肉屋もレストランも 試作メニューを作っては余らせるから 俺たちに取っては比較的楽な時期
22:28:14
小さくせに年長ぶってるあいつの周りに集まって、俺たち6人は耳を傾けたんだ
22:29:15
登場人物は1人ずつの名前、街灯がかろうじて届く場所で、あいつは絵本を読んでいる
22:29:30
名前を呼ばれた 俺だけぼーっとしてたから
22:30:48
『カイトが聞いてないとダメでしょ。一番言葉が下手なんだから』
22:32:50
皆が笑う。元気だった その年は豊作だったから、憲兵たちの警備も割と緩かった
カイト
22:34:02
「……ごめん」ボソボソと応えて 耳を傾ける
22:35:08
『じゃ、続けるね』 暖かくなったのに、つけ続けて色が黒っぽくなったマフラーをあいつは外さない
22:36:08
ページを捲ると、そのまま落ちそうになる 絵本は誰かが捨てて、そして直したものだった
22:37:01
足りない部分・読めないページは多かったと思うけど、物語は毎回淀みなく、そして変化を見せていた
22:37:57
毎回即興で作っていたのだと思う。あいつは分からない単語があると解説してくれるから、熱心に聞いていた奴は言葉の覚えも早かった
22:38:42
今日の話は凧が出てきた カイト という名前の意味の1つだと教えてもらった
22:39:21
『だからフラフラとどこかに行かないように』あいつはまた笑って 俺は困って
22:39:43
 
22:39:44
 
22:39:44
 
22:39:45
 
22:39:46
 
カイト
22:40:47
「──どこにも行かないさ、ニア…」自分の声で、目を覚ます
TOPIC
22:41:45
星の標 夜 by
カイト
22:42:44
「……」仕事もなく、待機しているふりをしていたら、そのまま寝入ってしまったようだ
22:44:20
「…‥夢…か」
22:45:21
身体を伸ばす 呼ばれたと勘違いしたイーライに、そのまま軽食を注文して
22:46:49
次の年の冬だった ニアが、あいつらが殺されたのは
22:48:28
不作の年だったから隠れようと言っていた矢先だった。遠くへ行きたいと、ニアは言っていた
22:48:53
イルスファール 自分と同じ種族の王様がいる国へ
22:50:00
「……」王様は、良いやつだったよ 墓があったら、俺もそう言いたくなるのだろうか
22:51:06
サーベルに軽く触れてみる あいつらを殺した憲兵を殺すまで、3年かかった
22:52:00
紋章が削られたそれは、支給品であることは見れば分かるだろう。これが、俺達の値段で、価値だった
22:54:35
「…‥ん」イーライから軽食を受け取って もそもそと口にする
22:56:15
取り戻せたとは思えない。皆が死んだ時、涙が出なかったのだから
22:56:44
ただ、奪われたことに対する衝撃が、自分の中で溢れかえっただけで
22:58:10
殺した時は……呆気なさしか感じなくて
22:59:33
「俺は……どこに行くんだろうな」スープを掬って そのまま戻す
23:02:42
食欲がわかない 夢のせいか それとも寝起きのためか、それはわからない
23:07:20
「……」死人は飯を食えないのにな 無理やり、スープとパンを押し込んで
23:09:56
「…贅沢な話だ」本当に、そう思う
23:11:58
席を立ち、2階へと上がる
23:13:00
明日は、仕事に出よう。そう心に決めて
SYSTEM
23:13:41
様が退室しました。
発言統計
その他(NPC)21回44.7%591文字51.6%
26回55.3%555文字48.4%
合計47回1146文字