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2019/06/05
SYSTEM
12:05:48
 様が入室しました。
TOPIC
12:10:05
修羅の魔域内、旧ゲツメイ領 by  
 
12:11:09
――此処は修羅の魔域と呼ばれる、国が魔域内に在るという何とも異境の地。
12:11:22
一行は女性の救出、ならびに〈奈落の剣〉という代物の確保という依頼でその地へやってきた。
12:11:47
”鋏”を名乗る少女との共闘関係を構築し、魔域の中にある魔域──復元されたゲツメイの城下町へとやってきた一行
12:11:57
街から少し離れた丘──歴代の巫女が眠る陵墓にて、先代の巫女、サクヤの残留思念と遭遇し
12:12:08
新たなる力と希望を託され、偵察に出たセキエイと"鋏"の帰還を、指定された宿屋の部屋で待つ そういった状況
12:14:04
 
12:17:02
ミカサは旅籠(やどや)の軒先の馬留で愛馬・八幡の世話をしながら隻影の帰りを待っていた。
12:19:41
”鋏”との邂逅以降、何処か心此処にあらずといった様子のレイフェルはふらりと旅籠の中へ消えてしまった。
12:22:59
ユーフォルビアとアンスレイは情報収集に出かけている。物見遊山だ、等と言っていたが、きっとそう言う事だろう。
12:25:04
レイフェルの様子は気がかりではあったが、あの油断ならない”鋏”と行動を共にしながら自分たちの為に影として働いてくれるあの忍びの者を、きちんと出迎え、労ってやりたかった。
12:26:21
故に、彼女(レイフェル)の事は全幅の信頼を置くクリスティナに任せ、留守居を預かっているという訳だ。
12:30:14
 
ミカサ
12:32:19
「……」レイフェルではないが、ミカサもまたどこか上の空の様子で井戸から汲み上げてきた水を八幡の前に置かれた水桶へと移していた
12:33:11
様式の違いはあれど、故郷と文化の源流を同じくしているのでは、と思わせるこの地は、釣瓶一つ、桶一つとっても郷愁に駆られるのだ。
12:35:00
それが、魔域の中の魔域、既に滅びた国の虚像であると知っていても、だ。
12:36:52
「困ったものですね、八幡」白馬の鬣を撫でつけながら囁く
12:40:20
八幡は語る口を持たない。その思慮深い瞳に太眉を八の字にした主の姿を映して、鼻先で主の袂をそっと押してくる。
SYSTEM
12:40:56
様が入室しました。
ミカサ
12:41:12
「まぁ…ありがとう。お前は本当に頼りになりますね。ふふ…」
12:43:08
今でこそ鬼馬一体、己の半身とも言える存在であるこの白馬だが、巡り合ったのはイルスファールの地に流れ着いてからの事だ。
12:44:35
もののふの習いとして騎乗は当然嗜んでいたが、身に備わる穢れ故か、真に心を通い合わせる事の出来る馬と巡り合う事が出来ずにいた。
12:46:18
そう、伝え聞く修羅の女武芸者を相手に不覚を取り、黄泉還りを経て更なる穢れを得てからは猶の事だった。
12:47:53
八幡は穢れを畏れぬ豪胆と深い理知を備えた素晴らしい馬だった。一目見て、この馬を置いて他にいない、と確信した。
12:48:13
そうして白馬に語るミカサの背後から足音が一つ。静かな足音なのに、敢えて聴こえやすくしているかのような足取りだ。
ミカサ
12:48:54
「あの時、お前が居てくれたなら、不覚など取らなかったのでしょうに……未練ですね」
アンスレイ
12:49:32
――おや。お馬さんとお話ですか、ミカサさん」
ミカサ
12:49:59
八幡は語る口を持たない。そっと鼻先で来客の訪れを報せるのみだ。
12:50:57
「まぁ…アンスレイ様、お帰りにございますか。これは気付かず、失礼を」愛馬に促されてようやく気付き、深々とお辞儀をして仲間を出迎える。
12:51:56
「ユウフォ様はご一緒では無いのですか…?」
アンスレイ
12:52:04
「あはぁ、別にそんなことで失礼とか言いませんって」 相変わらずですね、と。ひらひら手を振り
ミカサ
12:52:53
好奇心旺盛な彼女は本当に物見遊山を兼ねているのかもしれない。何より、このゲツメイの地は泡沫の幻、事を成せば消える定めにあるのだから。今しか見る事の出来ないものを見られる、そのわずかな機だ。
アンスレイ
12:53:23
「ユーフォルビアさんは本屋さんみたいなのを新しく見つけたので、ふらふら入って行きましたよ」 その片手には、串に刺さった団子が二本
ミカサ
12:54:35
「あの方らしいこと、ふふふ……まぁ、それは」
アンスレイ
12:55:22
「ですよねぇ」 などと笑い 「ああ、これですか」 片方の串は団子が減っている。彼女が既に食っている途中らしい
12:55:49
「甘味処というやつですか。何やら美味しそうだったので買ってみました」
12:56:31
「ミタラシ団子と、こっちはアンコってのが乗ってる団子だそうです」 アンコはまだ手を付けていない
ミカサ
12:58:09
「茶の用意をさせましょう。餡には濃茶が良く合います故」殊更に物欲しげに見るなどあってはならぬことです
アンスレイ
12:59:41
「お、それは良いですねぇ。他に誰もいませんし、良かったらミカサさんにこっちあげますよ」 ふふ、と
ミカサ
13:01:12
「どうぞ、そちらにお掛けになっていてくださいまし。わたくし、茶を用意いたします」馬留の前には荷下ろしと休憩用を兼ねた縁台(ベンチ)が設けられている。
アンスレイ
13:02:37
「では遠慮なく、と」 縁台に掛け
ミカサ
13:02:44
「そ、そのような心算では…」恥ずかし気に頬を染めつつ、旅籠の中へと消え、少しして湯呑を二つ、盆にのせて戻ってくる >こっちをあげます
アンスレイ
13:04:03
「あはぁ、女性は甘い物好きなんだから良いじゃないですか」 へらっと笑い 「ありがとうございます」 と盆の湯呑を一つ手に取る
ミカサ
13:04:28
「さあさ、どうぞ、お召し上がりください。野点という訳にもございませぬので、作法などお気になさらず」 元より気にしない相手にもついそんな事を言ってしまうのは、この地に馴染み過ぎているせいだろう
アンスレイ
13:05:30
「……ふふ」 そんな仕草のミカサを見て笑う
ミカサ
13:07:44
「あっ、わたくしったら…」失態に気付いて恥じらう
アンスレイ
13:09:04
「ああ、いやいや」 ひらひらと手を横に振り 「何というか、ミカサさんが殿方と結婚したらこんな生活なのかなと想像して笑っただけですよ」
ミカサ
13:09:42
「この、修羅の地は…いけません。つい、箍(たが)が外れてしまいそうになります……ま、まぁ!お、お戯れを」
アンスレイ
13:11:49
「やっぱり」 お茶を啜り 「ちょっと柔らかくなりましたね、ミカサさん」 そうして、もう片手の餡子が乗った団子をミカサに差し出す
ミカサ
13:13:40
「そう……でしょうか…?」紅くなった顔を袖で隠しつつ、片手にてご無礼をと詫びつつ団子を受け取る
アンスレイ
13:14:14
「ええ、ええ」 頷いて
13:15:25
「少なくとも、私がミカサさんの死に立ち会った時よりずっと柔らかく、そして力強くなった気がしますよ」 自分の団子を最後まで口に放り込み、頬張りながら
ミカサ
13:18:20
「……」自らの敗北と死の事を持ち出されると、様々な感情が去来する。 己の不明を恥じる心、憤怒、慟哭、悔悟…それは今も心の裡に在る。
アンスレイ
13:19:46
「あの時のミカサさんはもっと堅くて、脆い感じがしました」 一言で言うなら危なっかしい、と。
ミカサ
13:20:21
「その節は、本当にご心配をおかけいたしました」深々と頭を下げ
アンスレイ
13:20:41
「ふふ、そういうところは相変わらずですね」 などと笑い
13:21:40
「そう思ってたから、あの時は私が持つこの――エンジュの槍について触れるつもりが無かったんですよ」
ミカサ
13:22:49
「エンジュ」 イヨウから聞いた名だ。その名に覚えはない。相対した時も名乗り合ったわけではなかったそうだ。
アンスレイ
13:23:24
「私もその名は後から聞きましたけどね」
13:25:19
「それをサクヤさんとのお話の中で、ミカサさんが気付いていたことに少し驚きましたし……何より、それを知っても取り乱す素振りがなかったことに以前との違いを感じました」
ミカサ
13:25:20
「その槍――以前にキュウセンを訪れた時は使っておりませんでしたね」
13:25:49
「わたくしに気を遣ってくださっていたのですね」
アンスレイ
13:26:07
「……ま、そんなところですね」 頷いて
ミカサ
13:27:40
「あの黒き…禍々しき焔……今でも覚えております。村を、民を焼いたあの焔の残滓と同じもの」
13:28:49
「あの怪鳥が放つそれに、怯えを感じなかったと言えば嘘になりまする」
アンスレイ
13:28:54
「……」 冷めてきた茶を、少し口に運びつつ耳を傾ける
ミカサ
13:30:21
「きっと、この身が覚えているのでしょう。あの黒焔がこの身を焼き、死に至らしめたものだと」
13:31:23
「ですが、」じっと自らの手を見つめる。手にした団子を見ているわけではない。もっと別の何か、自分の心の裡に目を向けている。
13:31:58
「焔は焔、槍は槍――そして、ミカサはミカサにございます」
13:33:35
「己を討った品だからと、お味方の振るうそれを忌み嫌い、畏れてなんといたしましょう。 それこそ、ミカサが臆病者のようではございませぬか」薄く微笑んで
アンスレイ
13:34:01
「……あは」 薄く笑う。その笑みは嬉しくもあり、どこか自分を嗤う表情でもあった
13:34:43
「私の方こそ」 すぐ表情はいつもの飄々としたものへ戻り 「すみませんでした、ミカサさん」
ミカサ
13:35:20
「アンスレイ様…?」いつもと違う表情に小首を傾げ
アンスレイ
13:36:03
「……」 ミカサの視線には、何でもない、と首を横に振り
13:36:33
「ミカサさんのこと、少し見縊ってしまっていたようです。とんだ非礼でしたね」
ミカサ
13:38:06
「まぁ、そのような事…ミカサが不束者であることは紛れも無き事実にございます」
13:39:21
「力ならばさておき、技の冴え、変幻の槍捌きにおいては遠く及びませぬ」
アンスレイ
13:41:33
「いえいえ。あんなのただの大道芸みたいなものですから」 
ミカサ
13:43:18
「そんな事を仰らないでくださいまし、わたくし、アンスレイ様の槍捌きに憧れて薙刀を誂えたのでございますよ?」
アンスレイ
13:43:45
「おや、そうだったんですか。確かに以前は棍棒のようなものを扱ってましたが」
ミカサ
13:43:47
「ミカサは縦に斬り下ろすか横に薙ぐかしか出来ませぬが…」
アンスレイ
13:44:37
「それが十二分強いんだから良いじゃないですか。それに“夜叉姫”だなんて素敵な名前も貰って」 ふふ、と笑う
ミカサ
13:45:35
「金砕棒でしたら今も携えておりますが、ようやく薙刀も身に修まって来たように思います。ふふふ」
13:48:15
「わたくしが己を”夜叉”と呼んでいた事に端を発するのでございましょうね……それにしても、姫とは……きは(家柄)の事を口にした覚えはないのですが、何故…」ムムム
アンスレイ
13:49:58
「姫というのも、きっと立場とかそういうものじゃないですよ。戦場を駆ける女性を凛々しく体現した言葉じゃないでしょうか」 
ミカサ
13:57:58
「で、あらばクリスさんやアンスレイ様こそ相応しくございましょうに」 僅かに頬を膨らませ、団子を一つぱくり。 甘露!
アンスレイ
13:59:43
「あはぁ。クリスさんは兎も角として、私こんな見た目ですよ?」 未だに男として扱われることだって少なくないんだから、と
ミカサ
14:01:43
「み、見誤っていたわたくしが申すのも何ですが、敢えてそのような出で立ちを選んでおられるのでしょう? 何か由縁あっての事にございましょうか?」」
アンスレイ
14:03:35
――……ん」 何故、か。
14:05:49
「それはですねぇ……」 串をふりふりと振りながら 「ズバリ――女の子からもモテたかったから」
ミカサ
14:06:21
「失礼を……郎党における詮索はご法度にございまし――……は…?」
アンスレイ
14:07:27
「いやぁ、やっぱり男の人だと思って来る女性もいるのが面白いんですよ」 などとへらへら笑い
ミカサ
14:08:35
「な、な…」目を真ん丸にして驚きを露わにしていたが、自分もその誤解していた一人(言い寄ってなどいないが)だったのでカーっと赤くなり
アンスレイ
14:09:10
「ふふ……まんまとミカサさんも騙されていましたもんねぇ」
14:09:21
その顔は悪戯に笑っている
ミカサ
14:11:10
「お、お戯れが過ぎます…っ」怒りと羞恥のぶつけ所が見つからず、手の中の串の団子の残り二つをハムッハフッと屠る
アンスレイ
14:12:14
「あはぁ、冗談ですって。ミカサさんを騙すつもりはなかったんですよ」 
ミカサ
14:13:08
とてもつなくはしたない行為を自ら為す事で心の平穏を取り戻そうとしましたが、その発想自体が既に平素のそれではなかったのです。
アンスレイ
14:13:52
「……あ、もしかして怒ってます?」
ミカサ
14:14:19
「……」両手の袖で鼻先までもを隠して、太眉を寄せてじっとりとした目を向けてしまうのも已む無しでしょう
14:14:51
「……己の不明を恥じているだけにございます」ムムム
アンスレイ
14:15:06
「すみませんって」 それでも悪びれた顔はしないが、口調はやや真面目だ
14:16:18
「……ま、何というか」 いつの間にか空になった湯呑に串を突っ込んで
ミカサ
14:16:36
「あなたが真、殿方であったならば不埒者として処しているところです」
アンスレイ
14:16:50
「怖……」
14:17:14
「今のミカサさんに処されたら私みじん切りじゃないですか」
ミカサ
14:18:40
「ですが、ともがら故、格別の計らいを以て赦しましょう。感謝するように」口元を隠したまま、そんな言葉を続ける。眉をわざとらしく寄せているが目元が笑っている
アンスレイ
14:19:31
「おお……お赦し頂けたこと、誠光栄にございます」 などと大袈裟な口調で。先程言いかけた言葉は切り、ミカサの発言でうやむやにする
14:19:56
「……ま、話は大分脱線しましたが」
ミカサ
14:20:43
「折角、してやったりと思いましたのに…」
アンスレイ
14:23:03
「今回久しくミカサさんとご一緒して、その変りぶりに頼もしさすら感じました」 改まって
14:24:24
「今回の一件は結構厄介みたいですし、戦いも一度二度では済まない可能性もあります」
14:24:52
「改めて、頼りにしてますよミカサさん。宜しくお願いしますね」 ふ、と笑って
ミカサ
14:25:22
「まぁ…今までは頼りにしてくださらなかったのですね。ひどい御方…」
アンスレイ
14:26:17
「……おや、結構ミカサさんも意地悪なこと言うようになりましたね」 口元に手を当て、にやりと笑う
ミカサ
14:26:41
「なれば、このミカサ…此度の戦働きにて大いに手柄を上げましょう」
アンスレイ
14:28:57
「ま、私もぼちぼち。いつもよりは頑張りますよ」
ミカサ
14:29:14
「鬼人の槍など、本当の鬼――夜叉の薙刀、桜花の一閃には及ばぬという事を知らしめてご覧にいれます」 にやりとした笑いに挑むように微笑み返し
14:30:07
「わたくしは何時如何なる時もその時の全力でお相手をいたします!」
14:30:56
「どうぞ、頼りになさってくださいまし。そして…また、折れ、転ぶことあらば何卒よしなにお願いいたしますね」
アンスレイ
14:32:15
「あはぁ、流石に次そうなった時は意中の殿方にそれは譲りますよ」 ひらひら手を横に振り
ミカサ
14:33:27
「そ、そういう事ではございませぬっ!!」 晴れやかな笑みを再び羞恥の紅潮に染め
 
14:33:47
 
14:35:12
八幡は語る口を持たない。往来の向こうから何処かで合流したのであろうユーフォルビアを伴ったセキエイの姿を認め、主にそっと嘶きで伝える。
14:37:30
二人を出迎え、その無事と苦労をねぎらったのち、ミカサはレイフェルとクリスティナを呼びに旅籠の中へと向かうのだった。 https://sw.tale.blue/log/2019/20190604X_1.html
14:37:48
 
14:37:49
 
14:38:03
ああっと、    お疲れ様にございました
14:39:02
おつかれさまでした。ちょっと家の事情ゆえ牛歩で申し訳ない!
 
14:39:23
いいえ、大変有意義な語らいをさせていただきました。
14:39:36
なれば良かった良かった。
14:39:41
お付き合いせんきゅー!
 
14:40:14
それでは、決戦の時(つぎなるおうせ)を共に待ちましょう
SYSTEM
14:40:19
 様が退室しました。
SYSTEM
14:40:24
様が退室しました。
発言統計
その他(NPC)107回81.7%4942文字84.3%
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4回3.1%107文字1.8%
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