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2019/06/11
SYSTEM
01:11:47
 様が入室しました。
TOPIC
01:15:40
星の標 昼 by  
SYSTEM
01:17:17
 様が入室しました。
 
01:17:54
〈星の標〉 王都イルスファールでも有数の冒険者の店として名高い店だ(何しろ、魔剣級を4人も排出している)
01:19:14
その依頼達成率の高さから、脅威度の高い魔域の討伐などの高難度の仕事のみならず、多くの仕事が持ち込まれるよ
01:20:51
依頼を貼り出す朝方の盛況ぶりは最早風物詩と言える。そのピークの時間帯を越えた昼前頃、仕事にありつけた者もあぶれた者も立ち去り始める空隙の時間である。
01:21:26
(多くの仕事が持ち込まれるようになった )だ↓↓
エナ
01:22:47
「……」 そんなまばらな店内で依頼を探すでなく、同行者を募る声にも耳を貸さずに席に陣取って難しい顔をしている少女がいる。
01:23:52
「……スゥの奴…何してんのよ…」
01:25:01
目当ては仕事では無かった。先日、街中で遭遇して少々やり合った相手、銀髪の踊り子の姿を探していたのだ。
01:26:58
店の奥――階段の方から、こつこつと靴音がする。
01:27:49
靴音は一定のリズムで階段を下りてきて、やがてその主が姿を現した。
エナ
01:28:02
「はぁ……」会って何を話せばいいのか、はっきりと決まっているわけではない。ただ、伝えなければいけない事があるのは確かだ
シン
01:28:39
フードを目深に被った灰褐色の肌の青年だ。
01:30:14
店内を見回せば、よく知った少女の姿が目に留まる。
エナ
01:30:28
「あ……」足音に気付いてそちらを向いて、固まった。スゥとの事を考えていたので、正直複雑な心境だ。顔に現れないようにしなければ
シン
01:30:38
「エナ」 名前を呼び、そちらへと近づいていって。 「おはよう、という時間でもないな」
エナ
01:31:51
もっとも、自分で思っているよりも遥かに表情が豊かで分かりやすい少女の事だ。よく知る者であれば、気心の知れた相手への安堵と気まずさのようなものを読み取れるだろう。
01:32:10
「…仕事にあぶれただけよ」
シン
01:33:05
「何をしているかとは、まだ聞いていないが」 返答に苦笑しつつ、エナの対面の椅子を引いた。 「相席、構わないかな」
エナ
01:34:09
「この状況で?」空席の目立つ店内を見回し   「……別に、良いけど」スッと視線を逸らし
シン
01:35:00
「仲の良い相手がいるのに、わざわざ離れて座る事もないだろう?」
01:35:37
「ありがとう」 腰を下ろして、近くを通った店員に珈琲を頼んだ。 「エナは?」 何か飲むか、と。
エナ
01:38:18
「……」仲の良い、と言われて白い肌に朱が差すが、直前の思考の事もあって表情が曇る  「私はいいわ…」
01:38:41
「ねぇ……スゥを、見なかった?」
シン
01:39:13
「スゥ? いや、見てないよ。あの子と何かあったのか」
エナ
01:41:24
「なっ…何かって…」何で分かったのか、と思ったのも一瞬、こんな反応をしていれば馬鹿でも分かるだろうと思い至る。
01:41:56
「街であって、ちょっと喧嘩しただけ…」
シン
01:42:43
「君が喧嘩とは珍しいな。……そういえば、この間から妙にスゥの事を意識していたね」 スゥには負けない、というような言葉を言われた覚えもある。
エナ
01:45:24
「………」眉間に皺を寄せ、こいつに言われるのは心外だって顔
シン
01:46:23
「……何だ、もしかして、原因には俺も絡んだりしているのか」
エナ
01:48:05
「…なくもない、けど」
シン
01:48:24
「勿論、それだけではないんだろうけどね」
エナ
01:50:01
「……マリヤの時と大体同じ、大体私の方の問題よ」
シン
01:52:03
「ふむ」 運ばれてきた珈琲に口をつけつつ、エナを見る。 「今回はそれだけ、というようにも思えないな」
エナ
01:54:19
「あんたね、私の顔の解読の専門家か何か? 何にも書いてないわよ」
シン
01:54:56
「専門家ではないが、なるべく察してあげられたらいいとは思っているよ」
エナ
01:55:48
「ど、どういう風の吹き回しよ…」
シン
01:55:49
「マリヤとの事があって間もないタイミングで、君が同じ轍を踏むとは考え難いからね」
01:56:17
「どういう、と言われてもな。心配してはいけないかな」
エナ
01:57:18
「……悪かったわね、予想を裏切る馬鹿で……だ、だから、そういうところ…!」
シン
01:59:21
「何だ、マリヤの時とまったく同じような形なのか?」 そういうところ、はしれっとスルーしつつ。
エナ
02:01:48
「……同じじゃないけど、似てなくもない、わ…」スゥに対して抱いていたのは劣等感と嫉妬だった。その原因の片割れにそれと告げるのは業腹というか単純に素面では恥ずかしくて無理だ。
02:03:35
けれど、彼女の事情を知って、その先に得た憤慨は嫉妬や劣等感とは関係ない。自分自身を省みない事への憤慨だった。
シン
02:03:58
「出発点は似たような所で、そこから先は違ったというところか。あの子も、色々と抱えていそうだしね」
02:04:41
半分程飲んだまだ温かい珈琲のカップを手に、少しそれを前に差し出した。 「飲むかい、落ち着くよ」
エナ
02:06:04
「!?……あ、あんた、本当に心とか読めるんじゃないでしょうね……?」 差し出されたカップを思わず受け取り
シン
02:07:15
「そんな事が出来ていたら、多分ここで冒険者なんてしていないよ」
02:08:14
カップの中の珈琲には、砂糖とミルクが
(たっぷり , ほどほど , ブラック) → [たっぷり]
02:08:17
たっぷりだった。
エナ
02:09:43
「絶対におかしいでしょ……だったらもっと気付きなさいよっての」 渡されたカップに口をつけようとして
シン
02:10:44
「何か不満や注文があれば受け付けるよ」
エナ
02:11:14
「の、飲めるわけないでしょ! こんな…っ、な、なに考えてんのよっ」 カップをダンっと置いてこぼしたりはするわけにいかないので、声を荒げつつ、そっとカップを置くという器用な真似をしつつ
シン
02:12:41
「俺一人だけ飲んでいるというのも申し訳なくてね」 予想通りの反応に笑いそうになってしまったが、堪えておいた。
エナ
02:14:28
「の、飲みかけなんて普通渡す!? こっちはあんた達のせいで散々…ッ」
シン
02:16:29
「流石に意地が悪かったね、謝るよ」 謝罪を述べて、カップをエナから受け取ろう。 「俺たちのせいで散々、か。……成るh度」 得心がいったというよりは、確信を得たといった方が正しいか。
02:18:06
成る程、だ。
エナ
02:19:10
「そういう形だけの謝罪をすればいいと……う」 余計な事を口走ってしまった
シン
02:20:04
「形だけではなく、ちゃんと申し訳ないと思っているよ」
02:20:48
「スゥの事情は俺は詳しく知らないから、君の今の悩みの半分も解決出来ないとは思うが――ふむ、そうだな」
02:22:45
「あの子に対しては親しみを持っているよ。多分、君と同じようにね」
エナ
02:23:15
「……ど、どうせ、私が…#%~@…だとか、お、お見通しだっていうんでしょ……その上でからかって、」
シン
02:23:39
「実際の年齢がどうかはともかくとして、目が離せない妹とか、そんな所かな」
エナ
02:26:02
「……え」親しみ。君と同じように、目が離せない妹。そう、その通りだ、その内容には共感できる。そう思っていたからこそ、嫉妬を向ける対象として罪悪感があったし、自分の幸福に無頓着な、諦めていう様に怒りを覚えた。
シン
02:31:49
「……」 珈琲を一口啜って。 「これだけだと、まだ半分も解消出来そうにないかい」
エナ
02:33:43
「……今のでどうして解消するとか思うのよ」
シン
02:35:12
「言っていいのかい」
エナ
02:37:13
「  」絶句して、意味を考えて、何か言い返そうとして、言葉にならなくて、顔に熱を感じて、結局俯いて
シン
02:38:21
「願望だよ、俺のね」
エナ
02:39:54
「……」小さく首を横に振った。自分のつまらない嫉妬も劣等感も、あっさりと解消されてしまったが、だからと言ってスゥとの一件をこのままに、素直に頷く事なんて出来ない。
シン
02:41:59
「俺が解消してあげられるのは、そこまでだ。後は君があの子にきちんと伝えてあげるべきだろう」
02:42:24
「もちろん、必要なら手を貸そう。いつでも言うといい」
エナ
02:42:52
「……ごめん」
シン
02:43:12
「どうして謝るんだ」
エナ
02:44:20
「色々よ……めんどくさいでしょ、だいぶ」
シン
02:46:30
「言っておくが、俺は世間一般でいう善人でもないし、お人好しでもない」
02:47:08
「面倒だと思えば何もしないし、好ましく思っていない相手には何も言わないよ」
エナ
02:50:26
「な、なら、スゥの事は自分で何とでもするから…、な、何もしないで、何も言わないでってば」
シン
02:51:28
「分かった。君がそう言うのなら」
02:52:56
「ただ、あまり悩んでいるようだとまたつい口を挟んでしまうかもしれない。それについては承知しておいてくれ」
エナ
02:53:27
「……承知も何も、勝手に来るじゃない、いつも……」
シン
02:54:24
「そうしたいと思っているからだろうね」
エナ
02:56:08
「………私も、その、迷惑ってわけじゃないから」
シン
02:57:52
「そう言ってくれると助かるよ。これで要らないと言われたら立つ瀬がない」 冗談らしく言って、珈琲を飲み干してから立ち上がる。
エナ
03:00:07
「……ちゃんとしたら、話したい事があるの」 相手の表情を窺うような臆病な顔で、でも瞳にはそれだけではない意志が感じられる
シン
03:02:09
――……」 此方を見上げる不安そうな、けれどその奥に明確な意志を伺わせる瞳を見て、フードを下ろして視線を交わす。 「ああ。その時には、俺からも話したいことがある」 
エナ
03:04:22
「そ、そう……その時は、ちゃんと、聞くわ」
シン
03:05:26
頷いて。 「とはいえ、あまり思い詰め過ぎないようにね。困った時は、一呼吸置いてみるのを忘れないようにするといい」
エナ
03:06:32
「そ、そのくらい分かってるわよ」
シン
03:06:47
「それじゃあ、そろそろ部屋に戻るよ」 元々休憩に何か飲みに来ただけなんだ。 「付き合ってくれてありがとう、エナ」
エナ
03:08:08
「べ、別に付き合ってないでしょ、まだ…っ」
シン
03:10:18
「それもそうだね」 エナの反射的な勘違いに笑って頷きつつ、背を向けた。 「では、またね」
03:10:43
告げると、すたすたと階段を登って、自分の部屋へと戻っていった。
SYSTEM
03:11:04
 様が退室しました。
エナ
03:11:16
「…?! の、飲み物!!飲み物の話だから!飲んでないし、ちょっと聞いてるの…っ」
03:12:42
「!?」 気が付くと周りの席は伽藍としているがその更に外周の席で生暖かい笑みを浮かべたギャラリーがいた。
03:13:50
「み、見世物じゃないわよ!」 三下のような台詞を吐いてそそくさと店の外へと立ち去った
SYSTEM
03:13:53
 様が退室しました。
発言統計
その他(NPC)89回95.7%3682文字94.8%
 4回4.3%202文字5.2%
合計93回3884文字