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20190710Y_0

2019/07/10
SYSTEM
21:00:17
 様が入室しました。
SYSTEM
21:00:27
様が入室しました。
21:01:16
よろしくお願いしますー
 
21:01:27
宜しくお願いします!(色を探しながら
21:01:36
ではではしばしお待ちを
21:01:37
 
21:01:37
 
21:01:37
 
21:01:38
 
21:01:38
 
21:01:51
――王都イルスファール、〈星の標〉。
21:02:47
高ランクの冒険者を擁するその宿は、いくつかの魔剣や、それらに続く名剣らによって支えられている。
21:03:23
王都内でも話題に上がる事は多く、その名は広く知れ渡っている。
21:03:59
日にいくつもの依頼が舞い込み、また飛び込みのものですら多く見受けられるのだが――この日の夕暮れは、静かなものだった。
21:04:59
店内は閑散としており、普段の様相とは異なる貌を見せている。
21:05:57
客席は疎らに埋まっている程度で、普段の喧騒はここにはない。静かな空間に、仕事を片付ける店員達の物音が響いている程度だ。
21:06:36
そしてたった今、扉を開いて一人の女性が店内に入って来るが――君は既にこの店内にいてもいいし、これから入ってきてもいい。
ハイネ
21:08:11
「よ、っと――おやおや。なんだい、今日はいやに静かじゃないか」 入って来るなり店内を見回して、悪戯っぽい笑みを浮かべながら独り言ちる。10かそこらの少女が見せる表情とはやや離れているが――
カイト
21:08:22
「……」既に店内にいる。テーブルの1つを静かに陣取り白紙の本を広げ 羽ペンを手に考え込んでいる 語彙が少なすぎて、似たような内容になるのが悩みだった
ハイネ
21:09:26
「ま、仕事がし易くていいものだけれど。――と、おや、おやおや?」 カウンターに視線を移す――途中で、テーブルに座る少年が視界に入る。
21:10:01
ふんふん、とやはり悪戯っぽい笑みを浮かべながら、ローブを纏い、小脇に包みを抱えた少女は少年のテーブルへと歩み寄る。
カイト
21:10:29
「……」辞書、というものがあるらしい だがそれもまず字を使いこなせないと読むことが出来ない 「……」難しい、と目元をもんだところで 少女の接近に気がつく
ハイネ
21:10:57
「や、カイト。今日は読書――とは、違うね? 勉強かい?」
カイト
21:11:26
「ハイネ」会釈を返して 「…似たようなものだ」
ハイネ
21:12:53
「ふうん?」 無遠慮に広げられている本を覗き込もうとする。
カイト
21:13:31
特段隠すわけでもなく 日記には何度か書き直した痕跡が残る数行の行動記録が記されていた
ハイネ
21:13:53
「えーと……」 ええと。うーん……そうだ。 「報告書かい?」
カイト
21:14:44
だいたい、同じ内容が繰り返されている 呪文だとかそう言うのではないが、知ってる単語が少なすぎるのだろう
21:14:55
「日記だ」
21:15:14
字も汚く、それでも丁寧に書こうとする意志が見える程度で、読もうと思えば読める だろう
ハイネ
21:15:45
「日記」 にっき。 「――ふむ?」 流れた髪を耳に掛けて、その文字をじいっと眺め
カイト
21:17:06
日付
アンジェと朝食を摂った
仕事を探した その結果
昼間の行動を一行
夜の行動を一行
ハイネ
21:17:26
「君は……そうだなあ。発音には問題は無かったと記憶しているから……文字の書き方が解らない、かな」 頷きながら、書かれた文字を撫でて
カイト
21:17:41
だいたいこの四行 あるいは2行目は人名が無かったりする
21:18:02
五行だよ
ハイネ
21:18:19
「何かをした、としか書かれていなかったから、報告書かと聞いたけれど――
21:18:48
「日記なら、何をして、どう思ったのか、とか。そういう、君の事を書いてもいいかもしれないね」
カイト
21:19:05
「……読めるようには、なってきたんだが」 語彙が少ない 「……どう書けばいいか、分からない」
21:20:02
自分のことをと言われても と乏しい表情に困った様子を浮かべて
ハイネ
21:20:04
「うん? ……例えば、この時は何か思ったり、覚えたりしたかは覚えているかい?」 示されたのはアンジェと朝食を摂った、という所。他人といたのならば何かしら感じたろう、と。
21:20:19
「これ、店の名前ではなくて、ヒトの名前だろう?」
カイト
21:21:16
「ああ」頷いて 「仲間の名前だ」
21:21:34
「朝食を摂る習慣が無かったから、一緒に摂って貰えるよう、頼んでいる」
ハイネ
21:21:59
「うんうん、良い事だ」 満足気に頷いて 「どんな人なんだい?」
21:22:41
言いながら、ここいいかい、なんて言いながら向かいの席を示し
カイト
21:23:28
「優しい…奴だな」席に着く事には頷いて 「人を殺す事を、嫌がっている。それが、敵であっても」
ハイネ
21:24:02
どうも、と席を引いて、そこに浅く腰かけて 「――ああいや、違うよ。仕事の時じゃなくて」
21:24:49
「普段の、というのかな。仕事をしていない時とか、どういう印象を持っている?」
カイト
21:25:52
「……」ちょっと考え込んで
21:26:26
「明るい。元気だ」
ハイネ
21:26:57
「成程。きっと気持ちの良い子なのだろうね」 うんうん、と頷いて 「話していてどうだい? 楽しい?」
カイト
21:28:23
「俺とは、反対だ」 「俺より、言葉を使うのが上手い」
21:28:53
「…楽しい、と思う」頷いて
ハイネ
21:30:10
それが解っているなら平気さ。きっといつか、君も巧くなる……と。楽しいと言ったね、どんな話をするんだい? 例えば、この日は」 直近、アンジェと話したと書かれている日を示し
カイト
21:32:10
「だいたいアンジェが話す……その日は」
21:32:56
「モーニングの卵はどんな焼き方が良いか。だったか」色々種類があるらしい、と
ハイネ
21:33:29
「ふむ? ……ならカイトは、それを聞いて何か思ったかい?」
カイト
21:33:56
「色々あるんだな、と」思った
ハイネ
21:34:18
「食べたい、とかは?」
カイト
21:34:48
「…特には」 「食べてしまえば、一緒だ」
ハイネ
21:35:57
「んー……そう、か。まあ、そうだったとしてもさ……あ、いいかい?」 適当にポーチから紙を出し、ペンを貸してくれるかい、と示して
カイト
21:36:15
「ああ」頷いて ペンを差し出す
ハイネ
21:36:52
「どうも」 微笑んで、カイトが書いた日記と同じものを、それぞれの行の間に隙間を加えて書き写し
21:38:12
「君が何かをして、それを記すだけではなくて……」 アンジェと朝食を摂った、の下に、”モーニングの卵の焼き方についての話を聞いた”と書き加える。
21:39:15
「カイトが何を思って、何を感じたのか。……そういうものを書くだけでも、より”日記”らしくはなるとは思うよ」 どうだい、と読み易い様にと丁寧に記された紙を見せて
21:40:06
続けて、”色々あるんだな、と思った”と加え。
カイト
21:40:31
「……」知らない単語がいくつも並んだ 「そう、か」
ハイネ
21:40:54
――ん。読めない、かい?」
カイト
21:41:19
「…ああ」目線がやや下を向く
ハイネ
21:41:43
「こらこら」 苦笑して、軽く額を指でつつき
21:42:14
「知らない事は悪い事じゃない。知ろうとしているんだ、そんな顔はしないでくれ給えよ」 私が悪い事をしている気分になってしまうからね、と茶化し
カイト
21:42:42
「…すまない」額を軽く押さえて 頷く
ハイネ
21:43:50
「良い子だ」 うん、と頷いて 「字が解らないのであれば、辞書を用意するでもいいし――調べる方法は沢山あるさ、探してみたらいい」
21:44:07
「そうしたらきっと、納得のいくものが出来るよ」
カイト
21:45:41
「……やってみよう」頷いて
21:46:42
「ありがとう、ハイネ。これは、貰っても良いか?」書き写した紙を示して
ハイネ
21:47:19
「ああとも。役に立ててくれれば幸いさ――と。そうだ、私もここに油を売りに来たわけではなくってね」
カイト
21:48:51
丁寧に折り畳んで 白紙の本の該当ページに挟んだ
ハイネ
21:49:12
「以前の仕事、覚えているかい? といっても、そう経ってはいないけれど」
カイト
21:50:00
「……」表情をやや暗くして 忘れる方が難しいとでも言いたげに眉を寄せる
ハイネ
21:50:49
――すまない。言葉の選び方を間違えたね」 頭を下げて 「――”無題”の話さ。色々と調べ終わったと聞いてね」
カイト
21:51:54
「いや…いい」俺が殺した、それは変わらない
ハイネ
21:53:00
「本来、あの日請けてくれた皆に話をすべきなのだけれど……会う機会が中々、ね」 言外に籠めた想いは察せず、そう続け
カイト
21:54:15
「皆、忙しい」と応じて
ハイネ
21:55:17
「その様だ。……結論から言うけれど、ヴンシュが完成させずに放置させていた事以外、”何もわからなかった”、という所かな」
21:55:37
「少なくともこの”無題”については。……何故書かなかったのかは、解らないけれど」
カイト
21:56:29
「……そうか」
ハイネ
21:56:56
「肩透かしだろう? 私も何かあると思っていたんだけれど……はあ」
カイト
21:57:25
「…残酷だな」ヴンシュの考えは分からない、けれど 終わりがある少女の物語を、終わりが無いように放置したのは、残酷だと思った
ハイネ
21:57:50
「残酷。……残酷、ね」 「ともあれ」 言って小包を開けば、その中には君達があの日に回収した”無題”があった。
21:58:52
「魔法的なものも何もないこの本は、ちょっとだけ強引な論で頂戴してきたよ。……君達に渡すと約束したものね」
カイト
21:59:16
「……無理をしたのか」
ハイネ
22:00:02
「さあね。そこは重要ではないよ」 黒の表紙を撫でて、視線をカイトへ戻し 「ねえ、カイト」
カイト
22:00:41
「……」なんだ、と視線を本からハイネに向けて
ハイネ
22:01:22
「君はさ、ルイは不幸せだったと思うかい?」
カイト
22:02:49
「俺はルイじゃないから、分からない」 そう答えた後 付け加える様に
22:02:59
「…‥ただ願いが叶ったと、言っていた」
22:03:14
「そこだけ見れば、良かったと思う。……でも、」
ハイネ
22:03:19
――でも?」
カイト
22:03:24
「ルイは、明日を欲しがっていた」
22:03:55
「俺には、そう見えた」
ハイネ
22:04:31
「しかし、それは閉ざされてしまった――いや、閉ざしてしまった、と思っているのかい?」 まさか、とでもいう様な様子で。
カイト
22:06:40
「……殺したのは、俺だ」終わらせた、ではなく、殺すという表現を使って
ハイネ
22:08:40
「そう、聞いているよ。しかしね――
22:08:53
「”それ”は、本当に”そう”なのかな?」
カイト
22:09:33
「……」
ハイネ
22:10:36
「さて、ここからは私の感想だ。君達の物語(はなし)を聞いた、ね」
22:11:05
「そもそも、ルイは呪われてなんかいなかったのではないかい?」
カイト
22:12:35
「それは…そうだと思う」呪われていたのは、村の連中、都の連中の方だ 頷いて
ハイネ
22:13:06
「永遠に生き続けるなんて、とてもじゃあないけれど――厭なものだものね」
22:14:22
「ともすれば、そんな呪われた世界から解き放っただけ、とも言える。……殺した、という事も、きっと間違いではないけれど」
カイト
22:15:28
「……救ってやれた、そう言いたいのか」
ハイネ
22:15:57
「私の感想はそういうことになる。……納得いかないかい?」
カイト
22:17:34
「……殺しは、殺しだ」救いも何も、無いと思う 生きていると、感じたのならば
ハイネ
22:18:09
「そうされる事で救われるものだっている。……見た事は、あるだろう?」 死が救いである、という者は。
SYSTEM
22:19:10
 様が入室しました。
カイト
22:19:26
「……」否定も肯定もせず、ただ、黙った 奪った事は、手元に残り続けるのは、もう知っている
ハイネ
22:19:37
ぐう。
カイト
22:20:08
おかおか
ハイネ
22:20:18
――気にするな、とは言わない。私はそれを見ていないし、聞いただけだ。――いや、そうでなくとも、彼女の想いなど、誰にも解りはしない、が」
22:20:53
「他の村人達の手で殺されるよりも、きっと――とは、思ってしまうよ」
カイト
22:22:17
「……」そうかもしれない それは防げたのは確かだ
22:23:04
ただ、俺がそれで終わらせるには、ルイに罪は無さ過ぎた
22:24:01
それでも 「……ありがとう」 口に出たのは感謝の言葉で
ハイネ
22:24:44
「よしておくれ、感謝される事は何も言っていないよ」
カイト
22:25:36
「……続きを書きたいと思ったのは、罪滅ぼしじゃない」
ハイネ
22:25:51
その言葉に、小首を傾げて続きを待ち
カイト
22:26:10
「俺が、続きを読みたいと思った」本当にそうなんだ、と
ハイネ
22:26:57
「続き? ――”あんな世界”の?」
カイト
22:27:20
「ルイが、残された時間を使って、旅人をもてなして、話を聞いていく……俺たちとルイの物語を」
22:29:03
「あんな世界でも、1人じゃなかったと」
ハイネ
22:29:15
――その先に待っているものが、決まっているとしても?」
カイト
22:30:02
「終わりは、避けられない。でも、それでも明日が欲しいと思える事の大切さは……ルイが教えてくれた」
22:31:22
「俺には、難しいけど」
22:31:55
「形に出来たらと、思う」
ハイネ
22:32:22
「……出来るよ。君なら、いつかきっとね」
22:32:40
ふ、と微笑んで 「”後悔していないか”、なんて聞こうと思っていたけれど。……その様子なら、答えは聞くまでもなさそうだね?」
カイト
22:34:33
「……」黙って頷いて 「忘れないだけだ」
ハイネ
22:36:33
「死した者を忘れないという事は、とてもつらく、苦しいものだと思うけれど。それでも、そうするのかい?」
カイト
22:38:26
「いつか、殺されて死ぬその時まで……覚えていたい」
ハイネ
22:40:39
「生き辛そうだな、きみは」 苦笑して 「――成程。君は随分と善い”読み手”(ひとぞく)に出逢えたようだね」 カイトに聞こえるか聞こえないか、とても小さく呟いて、表紙を撫ぜ
カイト
22:42:10
「……」聞き取れなかった 苦笑には少し困ったようにして
ハイネ
22:43:25
「なら、ほら」 はい、と”無題”をカイトへと差し出して 「持って行くといい。――魔法的なものは何も感知出来なかったが、また何があるかわからないから、管理はしっかりと、ね?」
カイト
22:43:59
「分かった」頷いて 本を受け取る
ハイネ
22:44:47
「とまあ、これを君達に渡しにきていたのさ。……本人がいるとは思わなかったけれどね」
カイト
22:45:23
「そうか」 直接受け取れてよかったと思う
ハイネ
22:46:53
「そうさ」 短く返すカイトに笑ってみせて 「さて、と。そろそろ私は調査の続きに戻らなければならなくてね。ヴンシュについても、ええと……そう、”魔本の迷宮”についても調べないといけないからね」
カイト
22:47:20
「……いつでも、声をかけてくれ」
ハイネ
22:47:40
「おや。協力してくれるのかい?」
カイト
22:48:05
「出来る事は、少ない」
22:48:31
「ただ、出来る事はしたい」
22:49:22
「俺はまだ、読めないから」追体験させて貰える迷宮には、感謝している
ハイネ
22:49:39
「また、ルイの様な子を救えないかもしれない」
22:49:48
「いや、殺してしまう事が、またあるかもしれない」
22:50:12
「その度にきっと、君は――そうするのだろうけれど」 忘れないで進む、と答えた姿を思い出し
22:50:43
「それでも、と。これからも言う覚悟はあるのかい?」
カイト
22:50:52
「……」頷いて
22:52:39
「俺は、1人じゃない」だから、進める
ハイネ
22:54:31
「……」 その返答に、満足そうに頷いて 「いつか、君のその手が誰かを救える事を祈っているよ」 言って、席を立ち
22:55:49
「私はそろそろ戻るよ。今も作業を他の皆に任せきりにしてしまっているから」 苦笑して、椅子を戻し
カイト
22:56:06
「ああ」頷いて 「またな」
ハイネ
22:56:55
「大切にしてあげてくれ……とは、言うまでも無かったかな」 やはり外見に見合わぬ笑みを浮かべながら、カーテシーをひとつして。
22:57:29
「ごきげんよう、カイト。次はまた、別の物語を救っておくれよ」
カイト
22:58:01
「……」見送って
ハイネ
22:58:42
振り返る事は無く、そのまま扉を開いて出て行った。
カイト
23:00:30
本の表紙を軽く撫で 自分の日記も畳んで しっかり持って席を立つ
23:00:49
これらを収める、専用の入れ物が必要だと、今更思い立ったためだ
23:01:26
少し出てくる、とイーライ辺りに言い置いて カイトもまた、店を出るのだった
23:02:06
 
23:02:07
 
23:02:08
 
23:02:08
 
23:02:09
 
23:02:10
 
23:02:17
お疲れ様でしたー
 
23:02:24
お疲れ様でした!カイト…………
23:02:29
お付き合いありがとうございました。ハイネちゃん…何者なんだ…
 
23:02:56
次回を待ってくれ――
23:03:13
楽しみにしてます──
 
23:03:18
よし、では続きはラウンジにて――
23:03:23
ではラウンジへ戻りましょう。はーい
SYSTEM
23:03:26
様が退室しました。
SYSTEM
23:03:30
 様が退室しました。
発言統計
その他(NPC)150回84.3%5851文字90.5%
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