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20190712Z_0
- 2019/07/12◥
- SYSTEM◥
- 23:01:27
- 様が入室しました。
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- 23:01:50
- 様が入室しました。
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- 23:02:09
- 場所はどこがいい?
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- 23:02:28
- また不法侵入パターンというのも芸がない気がしないでもないけど一番分かりやすいか
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- 23:02:41
- 何処かに呼び出しでもいいわ。
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- 23:03:14
- 例の空地とかね
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- 23:03:23
- いいだろう。
- 23:03:24
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- 23:03:25
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- 23:04:34
- 王都を囲う壁の外にある空き地。今は冒険者たちなど、一部の物好きたちの訓練場として自由に使われているこの場所だが、陽が沈んでしまえば訪れる者は多くはない。
- 23:05:25
- 君――フローラ・ベルウッドは、夜も深まってきた今の時間、その空き地へと赴いた所だ。
- 23:05:48
- 訪れた理由は、部屋に置かれていた一枚の紙。
- 23:06:29
- 押し花のされたそれには、ただ時間と場所のみが書かれていた。
- 23:06:48
- 差出人の名前はなくとも、誰からのものであるかは容易に察せられたことだろう。
- 23:08:11
- 今宵は月も出ておらず、辺りはいつも以上に深い闇に包まれている。手紙の差出人は、高く積まれた廃材の上に腰掛けていた。
- フローラ◥
- 23:08:53
- 「……」 夜の空地に一人やって来た。誰にも行き先は告げていない。騎士剣は置いてきた。ここに用があるのはフローラ・ベルウッド個人だから。
- 23:10:14
- 無論、丸腰ではない。その腰には魔剣の迷宮で得たキズナの証とも言える剣がある。
- シア◥
- 23:10:37
- 差出人――“庭”の一員であり、また〈星の標〉の冒険者でもある少女は、暗闇に銀灰色の美しい髪を靡かせながら、無警戒な様子で足をぷらぷらとさせている。
- フローラ◥
- 23:11:34
- 「こんばんは」 闇を見通す翡翠の瞳は空き地に佇む人物を見逃すことはない。いつかの夜の焼き直しのように自分から声をかける。
- シア◥
- 23:12:52
- 挨拶の声に、伏し目がちな目で纏わりつくような視線を向けた。
- 23:13:02
- 「来たのね、ちゃんと」
- フローラ◥
- 23:14:49
- 「ええ。まずはお礼を言わせて欲しかったから。 彼がくれた手掛かりはあの子に確かに繋がっていたわ。 ありがとう」
- 23:16:06
- 《教団》に引き渡されたというラルカの足取りがあの施設にはしっかりと残されていた。ほかならぬ本人の手で。しかし、そこから先は手詰まりだ。本音を言えばその先を何としても知りたい、問い詰めたい。だが、その前に筋というものがある。
- シア◥
- 23:16:16
- 「礼を言うのが好きな人ね、あなたは」 とん、と座っていた場所から軽やかに降りて。
- フローラ◥
- 23:16:55
- 「人に何かをして貰ったら感謝の言葉を伝えるものよ」
- シア◥
- 23:17:10
- 「でも、お礼を言っている場合じゃないと思うわ? 潰したばかりだもの、あなたの打っていた手を、ひとつ」
- 23:18:04
- 「調べさせていたでしょう。あの人形の行き先。大した腕もない人に」
- フローラ◥
- 23:19:06
- 「……ええ」 自分が独自に打っている手といえば、ラルカの捜索を人を使って別ルートから調べさせていた件だが
- シア◥
- 23:20:51
- 「村を売った以上、“庭”としては別にそれについて誰が調べようが関係ないのだけれど」
- 23:21:37
- 「駄目よ。それ以上踏み込んだ事まで調べようとしては。見過ごせなくなってしまうの」 私としてはどうだっていいのだけど、と無表情のまま小さく肩を竦めた。
- フローラ◥
- 23:23:27
- 「……」こうなる事も想定していなかったと言えば嘘になる。”庭”も教団も近づけばそれだけで危険な存在だ。だから、星の標には持ち込まずに手を打った。
- 23:24:57
- 大きく息を吸い、吐いた。 「あなたが手を下す役割を…?」
- シア◥
- 23:25:48
- 「ええ。そんな大したことない仕事、私に回される事はあまりないのだけれどね、普段は」
- フローラ◥
- 23:26:14
- 「試されている、というところかしら?」
- シア◥
- 23:26:59
- 「さあね。他に丁度いい葉が居なかっただけかも知れないし、そもそも気まぐれな人だもの、私の上は」
- 23:27:53
- 「とりあえず、あなたが使っていた人は、今後“庭”に関わるのは無理ね」
- フローラ◥
- 23:30:29
- 「……そう」 何度も顔をあわせて話をした相手だった。生死も分からないが、彼らの手に落ちたならきっと真っ当な状態では無かろう。罪悪感をはじめ様々な感情が去来するが、それを押し込め、ただ頷いた。
- シア◥
- 23:31:15
- 「それでもまださっきのお礼は取り消さない?」
- フローラ◥
- 23:33:10
- 「あなたのそちらでの立場をもう少し考えておくべきだったわ。 ごめんなさい」 彼女にはラルカを取り戻すまで”庭”の内部の協力者でいてもらう必要がある。彼女に上から疑いが向かない為の実績になったならば……これでは生贄だ、と自嘲する。
- 23:34:10
- 「放った矢は戻らないわ。言葉も、行動も」
- シア◥
- 23:34:35
- 「つまらないわ。最初に会ったときはあんなに短慮だったのに」 ため息をついて、積まれた廃材を背に地面へと座り込んだ。
- 23:34:56
- 「命は無事よ。“庭”で捕縛してもいない」
- フローラ◥
- 23:35:13
- 「どういうこと……?」
- シア◥
- 23:35:30
- 「薬も使っていないわ。情報を掴まれる前に対処しておいたから」
- 23:37:06
- 「軽く脅しつけて逃がしたのよ。そのうち、謝罪くらいには来るんじゃないかしら、あなたの所に」
- フローラ◥
- 23:38:04
- 「らしくないやり方ね……いえ、手を尽くしてくれたのね…」
- シア◥
- 23:39:06
- 「幸いしたわね、無能だったことが」
- フローラ◥
- 23:40:26
- 「……」その無能に頼らざるを得なかった自分も無能そのものだ、悔しさに歯噛みするしかない。
- シア◥
- 23:41:41
- 「面倒くさい人ね。私にお礼を言ったり、謝ったり、悔しがったり」
- フローラ◥
- 23:43:30
- 「自分でもそう思うわ。これでも我慢しているのよ……そうでなければ、今だってあなたに掴みかかってあの子は何処って叫び出したいくらい」
- シア◥
- 23:45:01
- 「人形たちが今何処にいるかまでは、私も知らないわ」
- フローラ◥
- 23:45:13
- 「ねえ、あの《教団》は何? 〈奈落の剣〉を利用して何をしようとしているの? アレはあなた達とも相容れないモノだわ」
- シア◥
- 23:46:11
- 「でも――」 言いかけた所で問いかけられて、言葉を止めた。 「さあね。それもよく知らない。私が関わっているのは、《教団》でも末端や傍流の人たちだけ」
- フローラ◥
- 23:46:52
- 「あなた達にとっては、人や薬を売りつけて金銭や力を得る為の取引先の一つかもしれない。でも、アレは人が関わるべき組織ではないと感じたわ」
- シア◥
- 23:46:56
- 「“庭”とは相容れなくても、“華”はそうではないかもしれない。私に分かるのは、そのくらいよ」
- フローラ◥
- 23:48:50
- 「そう……出来れば、あなたも……今後はアレに関わらずに済むことを祈るわ」
- 23:49:52
- 「話の腰を折ってごめんなさい。あの子について、何か手掛かりがあったら教えて頂戴」
- シア◥
- 23:50:12
- 「無理ね。もう何度かあの剣を使ってもいるし、自分の魔域も持っていた。興味もあるし、関わらないなんて、ありえないわ」
- フローラ◥
- 23:51:52
- 「何度か…? なら、一度使ってからといって皆が皆、あんな風になってしまうわけではない……? あなたのように、戻れるのね?」
- シア◥
- 23:51:57
- 「手掛かりというか、近い内に答えを持って来るでしょう、彼なら」
- フローラ◥
- 23:53:26
- 「彼は、”庭”からの離反者ね?」
- シア◥
- 23:54:21
- 「そうよ。〈奈落の剣〉の実験に使って始末する予定だったのを、〈星の標〉の冒険者たちに邪魔されたの」
- フローラ◥
- 23:55:48
- 「その話を聞いていると、あなたがこうして協力してくれているのが何かの罠ではないかと疑いそうになるわね」
- シア◥
- 23:56:48
- 「疑うのは自由よ。協力しているつもりはないし、私は」
- 23:57:49
- 「あなたが絶望する結末を愉しみにしている部分があるのも事実だわ」
- フローラ◥
- 23:58:46
- 「無条件に信じるつもりも頼るつもりもないわ。”庭”は私の敵、あなたもその一員であるなら変わらない」
- 2019/07/13◥
- フローラ◥
- 00:00:07
- 「でも、あなたのそうでない部分については……感謝? いいえ、期待、かしら……これは」
- シア◥
- 00:00:45
- 「“庭”が敵だというのなら、あの子についても同じことよ」
- フローラ◥
- 00:01:16
- 「あの子やアネットさんのように、あなたや、他の枝葉達も変われる、変わって欲しいと期待している部分があるわ」
- シア◥
- 00:03:08
- 「変わらないわ、私は。見えている部分が変わっても、根はそう簡単には変わらない」
- 00:03:43
- 「でも、葉やなり損ないたちに期待しているのは、同じよ。あなたと」
- フローラ◥
- 00:03:44
- 「組織としての”庭”は敵よ。でも、望んで彼らの枝葉になった人ばかりでは無い筈よ。他に選択肢を与えられなかった、奪われただけ。あなたもそうだったんじゃないの?」
- シア◥
- 00:06:17
- 「……うーん?」 言われて、顎に手を当てて首を傾げて考えた。 「違うわ、私は」
- 00:07:37
- 「私は望んで薬に手を出しているの。最初からね」
- フローラ◥
- 00:07:37
- 「期待……あなたが?」意外な言葉にこちらも面食らった
- シア◥
- 00:09:22
- 「そう。期待。あのつまらない枝葉や人形たちが、自分の命を大事に出来るのか。その先に、死の絶望以外に何かを得られるのか」
- フローラ◥
- 00:09:26
- 「それが他に選択肢が与えられなかったという事よ。薬に手を出さなくても自由にはなれなかったでしょう? もちろん、死を自由だなんて云うのは無しよ」
- シア◥
- 00:10:59
- 「……さあ? 自分を不自由だと思った事はないわ。薬は好きだし、人を虐げるのも好き。他の枝葉と違って、私にはちゃんと感情が残っていたもの」
- フローラ◥
- 00:12:19
- 「あの子達は心を奪われただけで本来は泣き、笑う人間よ。命を捨てさせているのも、死ぬ以外に救いを持たせていないのもあなた達の仕組んだ事じゃない!」
- シア◥
- 00:13:45
- 「だから、よ」
- フローラ◥
- 00:14:42
- 「そんな状態から立ち直る様が見たいっていうの? 趣味が悪いわ」
- シア◥
- 00:15:17
- 「立ち直って、また絶望しながら死んでいくのも、それはそれで見たいと思っているわ」
- 00:15:47
- 「趣味が良い人間だなんて思っていたの? 私のこと」
- フローラ◥
- 00:16:49
- 「……いいえ、ここで最初に会った時の直感通りだったわ」
- シア◥
- 00:18:46
- 「根っこは、そう簡単には変わらないわ。私も、あなたが助けようとしているあの子もね」
- フローラ◥
- 00:19:28
- 「そうかもしれない。あの子もずっと自分が要らない子だと思い込んでいる。私はそれに気づかず、それを覆してあげる事も出来なかったわ」
- 00:21:54
- 「でも、変えてみせる。あの子が〈奈落の剣〉を使わされる事になったとしても、必ず」
- シア◥
- 00:22:34
- 「勘違いしては駄目よ」
- フローラ◥
- 00:23:35
- 「勘違い…?」
- シア◥
- 00:24:13
- 「あの人形が、自分を不要じゃないと思うようになれば、解決するとでも思っているの?」
- フローラ◥
- 00:27:24
- 「自分を認める事が出来るようになれば、あの子だって自分の望みを見つけられる筈じゃ…」
- シア◥
- 00:28:21
- 「違うわ。あの子たちはずっと持っているのよ、自分の望みを」
- 00:30:36
- 「あの子ね。ルスルリアンに居た頃も、こっちに来てからも、“庭”に情報を流し続けていたわ」
- 00:32:11
- 「勿論、私たちがそう命令していたからではあるけれど。あの子があなたに一言も相談しなかったのは、どうしてだと思う?」
- フローラ◥
- 00:33:13
- 「……”庭”の枝葉でいる方が、楽だから…?」
- シア◥
- 00:33:45
- 「違うわ」
- 00:34:37
- 「あの子を必要としてあげたからよ」
- フローラ◥
- 00:35:23
- 声は少し震えていた。ラルカが”庭”と通じている可能性は旅立ち前から覚悟はしていた事だ。最初は意識していた、でも、次第にそこから意識を逸らしていた。
- シア◥
- 00:36:27
- 「腐葉……というと怒られるんだったわね。あの人形たちはね、普通の葉より、与える薬の量を抑えてあるの。完全に自我を奪いきってしまわない程度に、ね」
- フローラ◥
- 00:36:32
- 「必要…何を言っているのよ、あの子を道具としてしか見ないあなた達に必要とされたって…!」
- シア◥
- 00:37:39
- 「だから、人形たちには徹底的に否定された記憶やその時の感情が強く残っているの」
- フローラ◥
- 00:38:16
- 「……わざと役立たずのように扱って、依存心で……自分の意思で必要とされたいと思うように仕向けたのね……っ」
- シア◥
- 00:39:09
- 「ええ、そう。だからあの子たちは、“庭”から離れたって、そこから抜け出せない」
- フローラ◥
- 00:40:28
- 「……なら、私のやるべき事は変わらないわ。勘違いなんかじゃない」
- 00:43:01
- 「あの子は自分で気付いていないだけで、もういつだってそこから抜け出せるのよ」
- シア◥
- 00:44:11
- 「……ふふ、どうかしらね」
- フローラ◥
- 00:44:21
- 「私はあの子を連れ帰って、その背中を押してあげるだけ……じゃ、無責任ね。一緒に歩いていくつもり」
- 00:45:00
- 「期待して眺めていればいいわ。どっちに転んでもあなたの損にはならないでしょう?」
- シア◥
- 00:45:46
- 「そうね。だからこうして、親切に会いにきてあげたんだもの」
- フローラ◥
- 00:45:52
- 「あの子が変わる様を見るか、私があの子を救えずに絶望する様を見るか……」
- シア◥
- 00:45:54
- 「精々、私を愉しませて?」
- フローラ◥
- 00:46:38
- 「なら、私から言える事は一つだけ。 絶対に負けない…っ」
- 00:47:29
- 「悪趣味な方のあなたを喜ばせてやるつもりはないわ」
- シア◥
- 00:49:15
- 「……そう。今度は間違えないように気をつけて」
- フローラ◥
- 00:51:01
- 「ご忠告、感謝するわ」 皮肉ではないし、皮肉を言われたとも思わない。間違えたのは事実だから。
- シア◥
- 00:51:30
- 「信じてあげてね、あの子のこと。……なんて」 ふふ、と声だけでわざとらしく笑って、立ち上がる。
- 00:52:03
- 「それじゃあね。彼が店に来るまで、大人しくしているのよ」
- フローラ◥
- 00:52:09
- 「それこそ、言われるまでも無いわ」微笑み、答えた 「そろそろ行くわ。あまり一緒にいるところを見られるのはよくないでしょう?」
- シア◥
- 00:52:40
- 「別に構わないわ、私は。あなたを堕とせばそれで済む話だもの」
- フローラ◥
- 00:53:33
- 「そう。でも、そう簡単に堕ちると思ったら大間違いよ」
- シア◥
- 00:55:21
- 「口の減らない人ね。いいから、さっさと行ったら? あなたの方こそ、あらぬ疑いを掛けられたくはないでしょう」
- フローラ◥
- 00:55:28
- 「人に期待するって言いながら、人を侮るのはあなたの悪癖だと思うわ」
- シア◥
- 00:56:30
- 「そんなつもりはないけれど。……ふふ、そうなのかも」 何故だか愉しげな笑みを浮かべて。
- フローラ◥
- 00:57:49
- 「?」 少しばかりの皮肉のつもりだったが何か琴線に触れたのだろうかと小首を傾げつつ 「じゃあね、おやすみなさい」
- シア◥
- 00:58:28
- 「……ええ、おやすみなさい」
- フローラ◥
- 00:58:28
- 最後まで剣の柄には手をかける事無く、空き地を後にした。
- シア◥
- 01:00:04
- その背中を見送ってから、月の見えない空を見上げて。 「さてと。どう遊ぼうかしら、次は」
- 01:00:36
- そう呟くと、深い闇の中に溶けるように、いつの間にかその姿を消した。
- ◥
- 01:00:40
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- 01:00:41
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- ( ˘ω˘ )絶対に負けない(笑)
- フローラ◥
- 01:01:15
- (((._.)))負けない…っ
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- 01:01:46
- お付き合い感謝なのよ。
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- 01:01:55
- ありがとうなのよ
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- 01:02:01
- )))
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- 01:02:03
- 様が退室しました。
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- 01:02:04
- これで心置きなくむかえる
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- 01:02:08
- 様が退室しました。
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発言統計 |
その他(NPC) | 114回 | 85.1% | 4885文字 | 92.1% |
| 20回 | 14.9% | 417文字 | 7.9% |
合計 | 134回 | 5302文字 |