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20191005X_0

2019/10/05
SYSTEM
00:57:16
 様が入室しました。
SYSTEM
00:57:31
 様が入室しました。
 
00:57:53
誰も居ないほししべで飲んでいればいいわ;;
SYSTEM
00:58:07
 様が入室しました。
 
00:58:22
そうするとしよう
 
00:58:25
ごちゅうもんはいざというときのちゅうさいですか
 
00:58:55
君が来たいと思ったタイミングで来ればいいさ。
 
00:59:03
そうだな
00:59:40
ではでは
00:59:43
 
00:59:44
 
00:59:45
 
00:59:45
 
00:59:45
 
00:59:46
 
TOPIC
00:59:56
星の標 深夜 by  
 
01:00:35
イルスファール王国、星の標 ここは国内でも有数の冒険者ギルド支店であり、多数の冒険者が所属している
01:01:21
だが所属している者すべてがここで生活をしているわけではないし、別の滞在先から来ている者もいる
01:01:45
滞在先が分からない者も多いだろう。   たった今店内に入店してきた男も、そうした一人だ
01:02:35
銀髪に青い瞳。青いコートの男は深夜番の店員が食器を磨いている場所へゆっくりと入っていった
ウィンター
01:03:36
ワインを瓶で注文するとグラスを共に受け取って一つのテーブル席に着く
01:04:46
血の色をした液体をグラスに満たすと すぐには飲まずに手帳を広げた
01:06:07
習慣なのだろうか 魔法文明語で書かれたそれには遺跡についての事柄が記載されている
01:07:37
読むものが読めば、そのメモにはデュランディル中期頃の遺跡についての情報が纏まっていることに気が付くだろう
 
01:08:20
ワイングラスの前で手帳を広げた男がやってきてから少しして、今度は白銀の髪の娘が一人入店した。
ウィンター
01:08:38
「……」魔術師ギルドで聞いた話によると、塩の楔なる遺跡が見つかったらしい 海の中にあったとされる遺跡ならあるいは…
 
01:09:06
やや肌寒い夜だった故か、肌が外気に触れないよう灰色の外套を羽織っている。
レティシア
01:10:20
「……ふう」 ようやく自分の宿に戻ってきたからか、疲れたようにひとつため息をつき、視線は自然と店内を見回すように動いた。
ウィンター
01:10:41
考えが深くなる前に、アルコールの力を借りる。焦っている訳ではないと思いたいが、前に進んでないという事実が、酒量を増やす
レティシア
01:11:33
見知った男の姿を見て、口元に手を当てた。関わるのは嫌な相手だが、自分の目的のためには関わらねばならない相手で、何の因果か冒険者として仕事に同行する事もそれなりにある。
ウィンター
01:11:48
ぐ、とグラスを呷って 深く息をつく
レティシア
01:12:14
しばし何かを考え込み、一人頷くと、つかつかと男の方へと歩み寄っていった。
ウィンター
01:12:51
「……」こんな姿どうして想像できただろう 酒は思考を鈍らせるから、好きではなかったはずなのに
レティシア
01:13:03
周りには他の客は居ない。声を抑えれば店員に聞こえるわけでもない。彼と話すには丁度いいタイミングではあるだろう。
01:13:35
「ちょっと」 ワインを呷る男の背中に声を掛けた。
ウィンター
01:14:03
「……」
01:14:18
「…ああ、」
レティシア
01:14:31
「耳が付いていないのかしら。それとも頭が――
01:14:37
「……何だ、聞こえてるんじゃないの」
ウィンター
01:15:00
「お前も暇なのか…それとも自虐趣味があるのか…」
01:15:18
「よくもまあ、声をかけてくるものだ…」
01:15:40
やや元気がない声音で応じて、視線だけを寄越す
レティシア
01:16:07
「好きで声を掛けてるわけじゃないわ。今だって、無視して部屋に戻るか、後ろからナイフで刺してやるか迷ったもの」
ウィンター
01:16:35
「どちらも選んでないな」
レティシア
01:16:42
近くの椅子を引いて、断りを入れることもなく腰を掛けた。
01:17:05
「考えた末に、声を掛けることにしたのよ。運が良かったわね、貴方」
ウィンター
01:17:19
「……そのようだ」
レティシア
01:18:29
「……ふん。何よ、わざとらしくしおらしくしちゃって」 腕を組み、鼻を鳴らす。 「手帳なんて持っているのね」
01:19:09
そういう自分も、日記と、それ以外のとある事を記すための記録。2つの手帳を常備しているのだが。
ウィンター
01:19:10
「……人に見せるものではない」閉じて懐へとしまう
レティシア
01:19:36
「見ようとも思っていないわ。どうせろくなことも書いていないでしょうし」
ウィンター
01:19:54
「…ろくでもない、か」
SYSTEM
01:21:04
 様が入室しました。
ウィンター
01:21:07
「私以外の者からすれば、そうかもしれないな」
 
01:21:12
なんだか回線が途切れた。
ウィンター
01:21:17
おかおか
レティシア
01:22:25
「日記だかなんだか知らないけれど、誰のものであっても、大半は他人にはまったく興味の湧かないものだわ」
ウィンター
01:23:04
「…どうだろうな。案外、学術的な価値はあるかもしれんよ」
01:23:15
グラスにワインを注ぎながら応じて
01:23:59
「生き証人が居ること自体、異常なのだからな」
レティシア
01:24:32
「急に自信過剰になったわね。個人の手記にそんな価値なんて――……は? 何の話?」
ウィンター
01:25:00
「……酔っ払いの戯言だ。聞き流せ」
レティシア
01:25:31
「酔ってなくたって戯言ばっかりじゃない」
ウィンター
01:26:08
「口を開けば皮肉しか出ないよりはましだと思うが」
レティシア
01:26:35
「その言葉、そっくりそのまま返すわ。嫌味や皮肉なら、貴方の方が私よりよっぽど上手よ」
ウィンター
01:26:52
「誰かに噛み付くか、妹を甘やかすか…それ以外の姿を中々見ないものでな」
レティシア
01:27:40
「ほら、また嫌味……。人の事言う前に自分の態度を改めなさいよ……」
ウィンター
01:28:02
「……」だが、それがこの娘の本質ではないのだろう 「事実を言っただけだ」
01:28:51
「私が態度を改めたとして、それで納得するものではないだろうに」
レティシア
01:29:13
「まあ、否定はしないわ。誰かに優しくしようとか、仲良くなろうとか思っていないもの」
01:29:42
「さあね。嫌味の回数くらいは減るかもしれないわよ」
ウィンター
01:30:10
「…そう強がるな」
01:30:32
「隠したところで人の本質とは滲むものだ」
レティシア
01:31:57
「……何を分かった風な口を。本質だとかそんなのは関係ないわ。今の私はこういう人間なの」
01:32:05
「その原因を作ったのは貴方よ」
ウィンター
01:32:17
「……原因、か」
レティシア
01:33:09
「ええ。貴方は覚えているか知らないけれど」 足を組み、背もたれに背を預けて深く椅子に座った。
ウィンター
01:34:03
「……」黙って、それを聞く構えで
レティシア
01:35:04
「私がどうして貴方を目の敵にしているかは分かってる?」
ウィンター
01:35:48
「……いいや。そういう手合いは行く先々で居たものでな」
レティシア
01:36:15
「そう」
01:37:19
「……」 目を伏せて、少し間を置いてから。「父の仇だからよ」
ウィンター
01:37:40
「……」
レティシア
01:38:38
「どうせ人なんて沢山殺しているんでしょうし、それだけ言ってもまったくぴんと来ないでしょうけどね」
ウィンター
01:39:37
「……」降りかかる火の粉は払ってきた それは否定しようがない 「お前の父は、何をしていた」
レティシア
01:42:03
「少しばかり魔法の知識があるだけの、普通の人間だったわ。郊外に屋敷を構えて、近くの街に勤めに出ていた。変哲のない人よ」
01:42:11
「……ミレイユが生まれてからはね」
ウィンター
01:42:35
「魔法の知識…か」
01:43:05
「引っかかる言い方をするな」
01:43:27
「それ以前はそうでなかったと、言っている様に聞こえるが」
レティシア
01:45:01
「研究者だったの」
ウィンター
01:46:13
「なるほどな…」それで魔法の知識か
レティシア
01:46:22
「魔法文明時代に興ったとある技術を研究していたそうよ。具体的な事は、私は殆ど知らないけどね」
ウィンター
01:47:56
「……」興味の方向性はあっている、か
01:48:22
「その技術、名前はなんというんだ」
レティシア
01:48:57
「……技術の名称? そんなの私が知るわけないじゃない」
ウィンター
01:49:18
「…キーワードがあれば、思い出すかもしれないと思ったのでな」
01:51:11
思い出そうと努める姿は真摯で 皮肉を言っている様には見えない 「…どんな研究だったかは知らないが」
01:51:50
「私の興味と方向性は合っている。だから、関りはあったかもしれない」
レティシア
01:52:43
「……そう」
ウィンター
01:53:10
「……お前たち姉妹を見ていると」
01:54:17
「……悪人だったとは思えない」
01:54:27
「だから、余程の事がない限り、私は手をかけて居ないと思うのだがな…」
レティシア
01:55:24
「ふん……。善人だろうと悪人だろうと、私たちにとっては大事な肉親だったの」
ウィンター
01:56:18
「だろうな」
01:56:47
「そうまでして、追いかけてくるのだから」
01:57:02
仇と信じた対象を
レティシア
01:57:36
「も「もし貴方が手を下したのなら、たとえ父が誰の目から見ても悪人だったとしても、私の取るべき行動は変わらないわ」
01:57:47
余分なものが残ってる。
ウィンター
01:58:36
「……」
01:59:04
「悪いが、私もまだ殺されるわけには行かないのだ」
レティシア
01:59:39
「殺すと言われて、大人しく殺される人間なんていないでしょ」
ウィンター
02:00:06
「…目的を果たした後なら、了承するかもしれないぞ」
レティシア
02:00:08
「逆に、殺すなと言われて矛を収めるような復讐者も居ないわ」
ウィンター
02:00:55
「…私はただ、」
レティシア
02:01:02
「……ふん、それじゃ遅すぎるわ。死を受け入れた相手に復讐したって、気持ちが晴れるわけない」
ウィンター
02:01:14
「家族に会いたいだけだ」
レティシア
02:01:45
「家族……?」 予想外の答えに、目を丸くした。
ウィンター
02:02:42
「私は彼女のスペアのようなものでな」
レティシア
02:03:14
「ちょ、ちょっと。全然話が分からないんだけど……」
ウィンター
02:04:23
「……信じなくてもいい、だが、お前は私に目的を話した」
02:04:31
「だから私も明かそうと思った」
02:05:25
「…お前の父の研究も、もしかしたらと尋ねたかもしれないのだ」
レティシア
02:05:36
「信じるとか信じない以前に、そう判断出来る材料もないというか、そもそもの話がまったく要領を得ないわよ……」
02:06:21
「何なのよ……調子が狂うわね……」
ウィンター
02:07:31
「……私に付き合ったところで、お前の目的は達せられないのなら、誤解は解くべきだと思った」
02:07:52
「逆に私を殺す事で目的を達せられるなら、話した方が早いと思った」
02:08:35
「お前は、どう考えても…仇討ちには向いていない」
レティシア
02:09:22
「……向いてるとか、向いてないとか、そういう話じゃないのよ」
02:10:22
「私は、私の幸せを奪った奴を赦さない。何があっても、絶対に。……そうじゃないと、自分を赦せないもの」
ウィンター
02:11:31
「……そうか」
レティシア
02:12:37
「貴方の話は覚えておいてあげるけれど」
ウィンター
02:12:53
「忘れろ」
02:13:16
「殺すかもしれない相手の事を覚えておいても、いい事は一つもない」
レティシア
02:13:35
「最後まで聞きなさいよ、馬鹿」
ウィンター
02:13:46
「……」分かった、と黙って
レティシア
02:14:30
「貴方の殺していないという言葉だけで、それを信じるわけにはいかないわ」
02:14:33
「逆に……」
02:15:08
「確たる証拠のない状態で、貴方を仇だと断定することも出来ない」
ウィンター
02:15:41
「……」本当に向いてない
02:16:14
なりふり構わず殺意を向けて、殺してやると言われれば、まだ対処のしようがあるものを
レティシア
02:17:01
「……はあ、こんなことなら出会った時に問答無用で殺しておけばよかったわ」
ウィンター
02:17:10
事を成そうとするには、可愛げがあり過ぎるのだ この娘は
02:17:35
「どうだろうな、お前の事だ」
02:17:51
「確信を持てない相手を殺したことに、今度は罪悪感を覚えて」
02:18:08
「一人で苦しんでいた可能性の方が高そうだぞ」
レティシア
02:18:36
「貴方の話を聞かなければ、疑念なんて抱かなかったもの」
02:18:56
「話……だけじゃないわね。あの子への態度もそう」
ウィンター
02:19:29
「……あれはな」
レティシア
02:19:44
「ミレイユに感謝しておきなさい。……ああでも、私に無断で近付くのは駄目よ」
ウィンター
02:20:07
「…重なって見えてな」
レティシア
02:20:20
「……会いたい家族と?」
ウィンター
02:20:42
頷いて 「妹がいる…たった一人の肉親だ」
02:21:23
「…いや、居たになるのか」
レティシア
02:22:13
「死んだ人間に会うのは、流石に無理があると思うけど?」 生きた状態でなくともいい、というなら話は少し変わるが。
ウィンター
02:23:04
「……私の主観では、別れてから数年しかたっていない」
レティシア
02:24:07
「貴方、思わせぶりな言い方が好きよね……。まあいいけど」
ウィンター
02:24:19
「言ったところで信じないだろう」
レティシア
02:24:40
「今はね」
ウィンター
02:25:30
「……」
レティシア
02:25:43
「仇である可能性も十分に残ってるし、嫌味と皮肉ばっかりだし、言っている事は要領を得ないし」
ウィンター
02:26:24
「……」筋道を立てて話した方が混乱させると思うのだがな
レティシア
02:26:27
「信じろっていうのが無理な話よ。というか、貴方の事はまだ嫌いよ。仇とか関係なく」 デリカシーがないし。
ウィンター
02:26:58
「……覚えもないのに突っかかってこられたら、そう応じたくもなる」
02:27:31
「だが、そうだな…」
レティシア
02:27:40
「誰に対しても似たような態度じゃない。……いやまあ、あの馬鹿たちに対しては仕方ないと思うけど」
ウィンター
02:28:38
「……性分だ」
02:29:08
「個人としては、」
02:29:39
「お前たち姉妹の旅が無事に終わる事を祈らせて貰おう」
02:30:00
「仇から祈られても困るとは思うが」
レティシア
02:30:34
「……旅の終わり、ね。それが何処なのかも、分かったものではないわ」
ウィンター
02:30:43
「…人の幅が広がったこの世の中を見ていると、そう思うのだ」
02:31:03
「…それから、」
02:31:18
「料理の感想は言えなかったのではなく、驚いただけだ」
レティシア
02:31:24
「相変わらずよく分からないわね……」 腰に片手を当ててため息をついて。
02:31:50
「……は?」 いきなり話題が飛んで、素っ頓狂な声をあげた。
ウィンター
02:31:53
「悪くなかったぞ」
02:33:12
「ではな」
レティシア
02:33:24
「っ~~~~~~~~~!」 てっきりまた嫌味を言われるのかと、怒る準備をしていた。というのに逆に褒められ、面食らってしまう。
ウィンター
02:33:46
瓶に半分ほど残ったワインとグラスを残して立ち去る
レティシア
02:33:54
言葉がすぐに出て来ず、頬を紅潮させてしばらくぱくぱくと口を動かして。
02:34:07
「ちょ、ちょっと――!」
02:34:44
「……錬金術!」 去っていく背中に、かろうじてそんな単語を投げた。
ウィンター
02:35:36
「……」聞こえたのか、一瞬足を止めて そしてまた歩き出す
 
02:36:54
きぃ、という音を立てて扉を潜り 夜の中に溶けていった
レティシア
02:37:00
「……父の昔の研究成果のようなものを盗み見た時に、そういう言葉が出てきたのは覚えてるわ。何で魔法文明時代の研究に、それより後の時代の技術の名前が出てきたのかは知らないけど……」 恐らく、これは聞こえていないだろう。その場に立ち尽くしたまま、ぶつぶつと独り言のように呟いて。
02:38:08
「…………」 呟いている間に、静寂の中に一人取り残されてしまった。 「……もうっ、何なのよアイツ!」
02:39:34
「このワイン、貰っていくわよ。迷惑料として……!」 同じく取り残されているワインのボトルを見て、半ばやけになって従業員へ告げると、ボトルを掴んで持ち上げる。
02:40:09
去っていった男への不平不満を呟きながら、自室へと戻っていった。
 
02:40:14
 
02:40:15
 
02:40:29
今日はこのくらいで勘弁してあげるわ。
 
02:40:40
ああ
02:40:54
やはり向いていないな
 
02:40:55
やっぱりあんなデリカシーのない男は殺さなきゃ……
 
02:41:23
構わんぞ。いつでも来い もっとも、手が止まりそうならやめておけ
 
02:41:24
向きすぎて逆に向いていないの。
 
02:41:53
お前は妹と穏やかに暮らす方が良い
 
02:42:17
妹はそのうち平穏な生活に帰すわ。
 
02:42:26
不器用なやつめ
 
02:42:42
手先は器用よ。
02:42:50
とりあえずお付き合い感謝なのよ。
 
02:42:57
お付き合い感謝だ
 
02:43:06
)))
SYSTEM
02:43:12
 様が退室しました。
 
02:43:15
 
02:43:16
 
02:43:16
 
02:43:17
 
02:43:35
夜道を歩く 定まった宿などない
02:44:30
ただ、今日は穏やかに眠れる そんな気がした
02:45:04
自分が生きている時代とはだいぶ異なった世の中になったが…人々は営み、そして生きている
02:45:30
より人間らしいと思えるのは、やはり自分が不能者だったからだろう
02:46:43
彼女は、自分がデュランディルから流されて来た存在だと言ったら、きっと正気を疑うだろう
02:47:04
彼女だけではない。自分と言う存在が、既に異端なのだから
02:47:59
思考の基準に入ってくるなど、絆されでもしたのだろうか
02:48:29
情を移し過ぎてもいけない
ウィンター
02:49:03
「必ず帰って見せる……」星空を見上げそう呟く たとえ遠くとも、星は必ずそこに在る
02:49:20
「待っていろ…レイラ」
 
02:50:10
男は決意を改め、また歩き出す
02:50:15
 
02:50:16
 
02:50:16
 
SYSTEM
02:50:19
 様が退室しました。
SYSTEM
09:11:36
様が入室しました。
09:11:46
 
09:11:48
 
09:11:54
 
09:14:37
暗い部屋の中、1人ベッドの上で蹲る。
09:15:40
手には狼を象った彫像。
09:17:05
この子を元の姿に戻しても大丈夫なように、と取られた大きな部屋が今は寒々しい。
09:17:48
呼び出せばきっとこの気持ちに気付いて慰めてくれるだろう。
09:19:04
でも、だからこそ駄目だ。今は独りでいたい。いや、そうでなければならない。
ミレイユ
09:20:30
「……」白銀の髪の少女はベッドの上でじっと息を殺し耳そばだてる。
09:22:42
「……」いつドアを叩く音が聞こえてくるか、それを恐れていた。
09:25:47
「……」やってきた姉をどんな顔をして迎えればいいのか分からない。今、自分がどんな顔をしているのか分からない。
09:27:12
ふと予感がして、階下に向かった時、姉とあの人が話しているのを見つけた。
09:29:15
以前にも同じような現場に居合わせて、険悪な空気に居てもたっても居られず後先考えずに飛び込んで行った事があった。
09:32:14
けれど、今回は掴みかかるような事にはなっておらず、きちんと話し合いを持っているようだったのでホッとした。
09:37:27
『家族に会いたいだけだ』と語るあの人の言葉に、以前、取引を持ちかけた際に言っていた”大切なもの”が何であるかがわかった。
09:38:35
同時に、やはり彼は仇ではないのではないか、そうであって欲しいという気持ちが強くなった。
09:41:12
復讐を遂げようとする姉から遠ざけようとあの人に持ちかけた取引――彼が望む魔法文明の遺跡の情報を渡すこと――は、彼が仇ではないなら意味をなさないかもしれないけれど、出来るだけ協力しよう。姉にも彼が仇ではないのではないかと話してみよう。
09:43:37
――『私は、私の幸せを奪った奴を赦さない。何があっても、絶対に。』――
ミレイユ
09:45:47
「……ッ」その言葉が自分に向けられたものでないことは分かっている。けれど、だからこそ、その言葉は胸に深く突き刺さった。
09:48:27
「……」自分は母の顔を知らない。自分を産んだ事で亡くなったと聞いたのは何歳の頃だったろうか。それまで疑問にも思わなかった。
09:50:56
「……」自分には父と姉がいて、それだけで幸せだった。でも、物心がついて、母親という存在を知った時、気付いてしまった。
09:51:54
「……」私は姉から母を奪ってしまっていた
09:56:29
「……」自分にとっては姉こそが母の代わりだった。父が亡くなってからは父の代わりも姉がこなそうとしてくれているのも知っている。姉には代わりになるものなんて無かったというのに。
10:08:39
「……」あの事故の事もそうだ。自分の不注意で巻き込まれた事だったというのに、姉は責任を感じて自分を守ろうと訓練を始めた。
10:09:32
「……」自分という存在がどれだけ優しい姉の人生に影を落としてきたのか、計り知れない。
10:13:41
「……」それでも、私は姉を失いたくない。きっと私は情が薄く、利己的な人間なのだろう。
10:17:33
「……」明日は上手く笑えるだろうか。いいや、笑えるはずだ。感謝も思慕も本物で、そこから湧き出る笑みに嘘は無い。この罪悪感さえ仕舞いこんでしまえばいい。そうすれば、明日も――
10:19:10
少女が眠りについたのは空が白み始めた頃になってのことだった。
10:21:16
 
10:21:18
 
10:21:19
 
10:22:32
夜更かしの原因はリリルカルセイラ先生の本(片翼の少女達)を読み返していたからです。また泣いてしまいました。姉にはそう言い訳します。
SYSTEM
10:22:49
様が退室しました。
発言統計
その他(NPC)178回71.5%5392文字77.4%
 51回20.5%802文字11.5%
20回8.0%776文字11.1%
合計249回6970文字