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20191030Z_0

2019/10/30
SYSTEM
21:29:50
 様が入室しました。
SYSTEM
21:33:13
様が入室しました。
SYSTEM
21:40:18
様が入室しました。
 
21:40:40
導入はどのようにいたしまするか?
21:40:41
よろしくお願いします。ざっくりびょうしゃするよ
 
21:40:50
承知
21:41:00
形の残ってるいくところはあそこしかない…
21:41:12
ではでは
21:41:17
 
21:41:18
 
21:41:19
 
21:44:10
――かつてイファロスが在った場所に突き立つ『杭』を舞台にした、激しい戦いの数刻後。
21:46:11
未来と滅亡を、希望と絶望とが相争う死闘とはうってかわって、海底は静けさで満たされていた。
21:46:59
都市が消え、生きていた者たちの面影も消え去った海底に、ぽつりと残る一つの灯台。
21:48:10
そのてっぺんの、展望台の、足を滑らせればまっさかさまの縁に――もっとも、この海の底では、その心配もないのだけれど――ひとりの少女が腰を下ろしていた。
ニルツェ
21:49:10
――……」 足をぶらぶらとさせながら、うっすらと明るい頭上を見上げているのは、ニルツェだ。
21:52:36
奈落の剣が変じた化身との闘いを終え、アテナから真相と、真の望みを告げられ。仲間たちと違い、その場ですぐに返事ができずに、考える時間を請うたのが、数刻前。
21:53:49
杭を降りてはみたものの、もう、自分たちが身を寄せていた都市は存在しない。どこまでも広がるような暗い海底で、ほかに向かう先といったら、ここしかなかった。ニルツェの足は自然、この灯台跡に向かった。
21:55:51
――はあ」 深いため息をつくと、銀の髪がゆらりと揺れた。
21:58:33
かつて、パラスやアテナたちが見たという、世界に開いた裂け目の向こう側。奈落の底。世界の黄昏。――自分たちがこれから相対しようとしているものは、そんなかつてない、得体のしれない敵だ。
21:59:29
――いや、それは果たして『敵』と言えるものなのだろうか。かつてのパラスたちは、それを目にしただけで、その精神を害されている。
22:00:16
「………」 ふと、拳を見る。
22:04:34
角付き(ナイトメア)は比較的体格に恵まれたものが多いが、ニルツェは生憎そのようには育たなかった。
22:05:54
いくつもの苦境を切り開いてきた小さな拳は、どこか頼りなくみえた。
 
22:07:11
自然と下がる視線、展望台の下に寒々しく広がる海底の荒野にひどく場違いなモノが見えた。
22:08:16
それは黒く艶やかな髪を海藻のようにたなびかせ、装飾過多にも見える風変わりな具足を身に纏い、巨大な金砕棒と陣盾、薙刀を担ぎ、海底の堆積物の煙を巻き上げながら、白馬と併走しているように見えた。
22:09:24
ぐるりと視界を巡らせてみれば、泥煙の跡が大きな半円を描いているのが見える。どうやら灯台の周辺を駆けているらしい。
22:09:43
死闘の後であり、これから更なる死闘に臨むか否かというこの時に、こんな事をしている者など海底にも地上にも他にはいるまい。
22:09:53
”夜叉姫”ミカサ・クガミその人である。彼女はこの地にやって来てからもおよそ迷いらしい迷いも見せず、常に前向きに、前のめりに戦いの場に臨んでいた。
ニルツェ
22:10:56
「………?」 ミカサと、ヤハタという名の愛馬だ。一体なにをしているのだろう。
 
22:11:40
ひどく目立つ存在である彼女には真偽も定かでない数々の武勇伝がある。その中でもこれだけは核たる事実として伝わっている事柄がある。
22:12:17
それは、彼女が蘇生者であるという事だ。彼女は死闘の末、敗れ、死んだことがある。
ニルツェ
22:12:27
――休んでおけばいいのに」 つい、苦笑してしまう。居ても立ってもいられないって感じなのだろうか。
ミカサ
22:14:17
ミカサの脚は八幡と比べて僅かに遅い。併走すれば段々と引き離される。するとミカサは全力で駆け出して追いつき、ペースを落とすとまた少しずつ離される。そんな追いかけっこのような真似をしばし続けていた。
ニルツェ
22:16:28
「………」 ヤハタも手加減しないんだな、と妙な事を思う。――それにしても、ただ静かに物思いにふけるには、少々眼下が騒がしくなってきた。
ミカサ
22:17:29
そんな走り込みをいつまでも続けているのかと思えば、、今度は立ち止まり、金砕棒を振り回し始めた。どうやって音が伝わっているのか分からないが、息遣いと掛け声、そして渦巻くような素振りの音が聞こえてくる
ニルツェ
22:18:49
展望台の手すりから、するりと外側へ降りる。ゆっくりと降下する体。くるりと身を翻し、壁を軽く蹴って、下方へ泳ぎ出した。
ミカサ
22:19:45
「十九、二十、二十一、」一心不乱に素振りに打ち込む。下から上へ、水平に、逆袈裟に
ニルツェ
22:19:47
水中で止まり、邪魔しない程度の高さから見下ろす。
八幡
22:20:48
観察者の存在にいち早く気付いたのはやはりというかなんというか、彼女の愛馬、八幡であった。静かな瞳を上空へと向けた
ミカサ
22:21:53
―――四十一、四十二……どうしたのです、八幡?     まあ」 愛馬の様子に遅れて気付き、を見上げ、目を丸くした
ニルツェ
22:22:47
――おっと」 結果的に邪魔してしまった。水を蹴り、海底に降り立ってから、 「続けて、続けて」と灯台の壁に背を預ける。
ミカサ
22:23:31
「このようなところにいらっしゃったのですね、ニルちゅえ…あ、と…ニルちぇ、さん」
ニルツェ
22:24:11
「あはは……」 微妙に言えてないし。
22:25:06
――って言っても、もう、他に行くところもそんなに無いしさ。なんとなく、ね」
ミカサ
22:25:09
「むむ……この舌はどうして腕程自由に動かぬのでしょうか…」
ニルツェ
22:25:20
「ミカサだけ? ほかのみんなは?」
22:26:02
「そりゃまあ、場所が違えば言葉も違うし…… 気にしない気にしない」
ミカサ
22:26:29
「行くところ……あまり遠くへは行くなとライカさんには注意されましたが…そういえば、ゾールさんが捜しておいででしたが、いらっしゃいませんでしたか?」
ニルツェ
22:28:12
「……え、ゾールんが?」 まだ見ていない。もしかして近くにいるのだろうか――と、辺りを見回す。
ミカサ
22:28:41
「心配しておられる様子にございましたが、ニルつぇ、さん……何か、ございましたか……?」彼女(ミカサ)はあまりにもいつも通りだ。死闘の直後でも、直前でも
ゾール
22:29:42
どうやら完全に入れ違いだったらしい。先程ニルツェの居た場所から、手すりに両腕を乗っけて二人を見下ろしているようだった。
ミカサ
22:29:46
「これより大いくさにございますからね、腹など空かせてはおりませぬか?」 彼女の中ではもう戦いに赴くことは規定事項のようだ
ニルツェ
22:29:58
「ん、んん……」 歯切れ悪い返事をして、頬を掻いた。
22:31:06
そこで――ふと、視線を感じて上を見上げる。「……あ」
ミカサ
22:32:37
「?」小首を傾げていると   「八幡?   まあ」またしても主よりも先に塔の上の存在に気付いた八幡の視線に釣られ、そちらに目を向ける
ニルツェ
22:32:49
灯台の上に人影を見つけたのだ。ニルツェの視力なら、それが容易に仲間の一人だとすぐに分かった。水中へ泳ぎ出し、体を上に向けて、おおきく手を振る。
ゾール
22:33:02
二人だけで話しているのも珍しい、邪魔せずに様子を見ていよう。として、じっと見ていたら、ニルツェと目があい、ミカサともあった。適当に、手元で小さく手を振る。
ミカサ
22:34:39
「まあ、わたくしったらお二人の逢瀬の機会をふいにしてしまったのではないかしら……まぁ…」なんておかしな合点の仕方をしている。大体はシグネとアネット(わるいみほん)のせいだ
ニルツェ
22:35:35
「逢瀬って…… ちょっとちょっと」 と困ったように笑って
22:35:58
自分を探していた、というミカサの言葉が気になって、灯台の上のゾールに小さく手招きしてみた。
ミカサ
22:37:00
「いくさの前に積もる話もございましょう。ささ、ミカサは鍛錬に戻ります故、どうぞごゆるりと。死ぬるやもしれませぬし、存分に」
22:38:25
口調はいっそ軽いとさえ言えるものだ。しかし、内容はどこまでも重く、さりとて冗談の響きではない。
ゾール
22:38:49
「……邪魔するつもりはなかったのだけど」 しかし手招きされた以上は行かなければと、来た道を引き返し、灯台の中に入っていった。どうも泳ぐ気がない……というよりは人前で泳ぎをみせたくなく。二人の居る元へ行くまでに多少の時間がかかるだろう。
ニルツェ
22:39:18
――ミカサは、つくづく武人って感じだね」
ミカサ
22:41:32
「まぁ、そのように見えますか? ふふふ、嬉しゅうございます」鍛錬のあとばかりではなく、頬を染め、しとやかに微笑んだ。
ニルツェ
22:43:32
「怖いもの知らずで、腕っぷし自慢。どんな時も笑って突撃。ドワーフの戦士のおっちゃんたちを思い出すよ」
22:45:30
「……いや、ウールやクリスも、そんな感じか。うん」
ミカサ
22:46:38
「まぁ、まぁ!どわうふのもののふになぞらえられるとは光栄にございます。わたくしもクリスやルーンさんのような守り手であれたなら、と思う事もございます」
ゾール
22:48:19
灯台から降りてきて、ようやっと二人の元へと近づいてきた。
ニルツェ
22:48:43
「………」 ミカサが、クリスやウールのような鉄壁の防御を兼ね備えた所を想像する。それは…… とんでもないぞ。
ミカサ
22:49:02
「故郷にはどわうふの方々はおりませなんだが、ああした気質の者には親しみを感じまする」
ニルツェ
22:51:10
――だから、あの時すぐに応えられたのかな」
SYSTEM
22:51:53
 様が入室しました。
SYSTEM
22:52:05
 様が退室しました。
ミカサ
22:52:37
「あの時……はて?」
ゾール
22:53:44
会話に横槍を入れるつもりはなく、ある程度まで近づけば、黙ったまま周囲の風景を見やった。
ニルツェ
22:55:12
「この後の、戦いのこと。アテナに、《黄昏》を退けるための戦いに手を貸してほしいって、頼まれたときにさ」
ミカサ
22:55:22
「ああ、あのぐうたらめの言葉に対して、でございますね」
ニルツェ
22:56:05
ぐうたら…… あまりな呼び方に、思わず苦笑してしまい、「――そう。それ」
22:56:51
すぐそばのゾールの気配に、彼女を見て、言葉を交わす代わりにちいさく頷いた。
ミカサ
22:57:37
「考えるまでもございません。此の地は元よりわたくし達にとって戦場、討つべき敵の居場所が分かるならば退く理由などございません」
22:58:49
「逃げてしまえば、己に負ければ、わたくしはわたくしで無くなってしまいます故……殿方の真似をするミカサの矜持にございます」
ニルツェ
22:59:51
「………」 思った通りに迷いのないミカサの言葉に、軽く笑む。
ミカサ
23:01:41
「死ぬのが恐ろしいか、と問われれば……無論、恐ろしゅうございます」
ニルツェ
23:02:27
「……たしか、ミカサは一度……」
ミカサ
23:03:00
「ええ、敗れました。お味方を」
ゾール
23:03:29
ニルツェにうなずき返してから、ミカサを見やっていた。
ミカサ
23:04:02
「お味方を残し、わたくしは無様にも倒れました。ライカさんを大いに傷つけた事でしょう」
23:06:03
「目覚めた時に、己が敗けたという事すら覚えておらぬこと……あれは未だ忘れ得ぬ、心の澱にございます」そう語りつつも、表情に苦いものはない。
ニルツェ
23:08:01
「……そう」 この稼業で――否、この世界で生きていれば、死はいつも隣り合わせだ。しかし、戻って来れなかったかもしれないコトより、自分がどうやって負けたか覚えてないほうがショックであったというのは、やはり自分とは生き様の違う人種なのだろう。
ミカサ
23:10:24
「ミカサは……供物だったのです。殿方の添え物、子を為し、血を繋ぐ道具。それ以上でもそれ以下でもありませんでした」
ゾール
23:11:59
片眉が動く。それはどういうことなのだろうと、視線は語るようだった。
ミカサ
23:12:46
「詠や書、茶に閨の作法、たしなみとして武術を教わりましたが、ミカサは、おなごは殿方の添え物に過ぎません。わたくしが生まれた土地はそのような考え方だったのです」
23:12:49
「」
ニルツェ
23:13:26
――……」 はじめて聞く仲間の身の上話に、少し身を正して聞き入る。
ミカサ
23:14:14
「屍人の多く湧く土地柄故、戦いは多く、死は近く、おなごは子を多く産み,育むが仕事にございました。わたくしも疑う事なくそれを受け容れておりました」
23:15:46
「いるすふあうるの地に流れ着いて、はじめて己の心のままに進む道を選べるようになったのだと知りました」
23:17:30
「友に多く恵まれ、乗り越えるべき障害も数多……ミカサはまこと果報者にございまする」いつもの楚々とした笑みではなく、白い歯を見せての笑みを浮かべた
ニルツェ
23:18:40
「心のままに、か……」
ミカサ
23:18:45
「これほどの大いくさを乗り越えたなら、わたくしをして”姫”などと呼ぶ者もおりますまい」
ニルツェ
23:20:11
「ミカサにとっては、それが大切なことなんだね。戦うことも、生き死にも、自分で選んだことだから、受け入れる」
ゾール
23:21:22
「女性であることから、“夜叉姫”と呼ばれているようだけれどね」 そう言ってから、つい口出ししてしまったと一瞬動きが止まった。
ミカサ
23:21:22
「然様にございます。勝利も敗北も、生も死も、己の為そうとした事の結果なれば……どうしてそれを忌むばかりでおれましょうか」
ニルツェ
23:21:40
「それに背くのは、ミカサにとっては我慢できないことなんだ」
ミカサ
23:22:29
「確かにわたくしは夜叉の姫にございますが、あまりにもそのものではありませぬか……ゾールさんが”どわうふおんな”と呼ばれるようなものにございますよ」
ニルツェ
23:23:42
「どわあふおんな……」
ゾール
23:24:05
「まあ、確かにそうね」 色んな意味合いもあって夜叉ともなってはいそう、とは思ったがそれは口にしない。
ニルツェ
23:24:55
「自分であるために戦う……か。ミカサはすごいな、ニルにはそんな事、一度も考えたことなかったよ」
ミカサ
23:25:32
「わたくしが信奉する御神の教えでは、何より、己に負ける事を恥と考えます。これも教えから自由になれてはおらぬということやもしれませぬが」
23:26:28
「わたくしは、この地の”ないとめあ”の方々からすれば恵まれた生まれにあるのでしょう」
ニルツェ
23:27:34
「……どうだろ、そうなのかな。何処で生きてたって、それなりに辛い事はあるもんだから」
ミカサ
23:29:30
「そうですね……親しい者が屍人として起き上がり討たねばならぬ時は、辛く思う事もございました」
ニルツェ
23:31:34
「ああーそれは、つらいね」
23:33:17
――でも、そうだね。食べる事には困っていなそうだってのは、ミカサには悪いけど、少し羨ましいかな」
23:34:13
「こちとら子供のころの思い出なんて、いつだって腹ペコだった記憶しかないからね」 軽い口調で、おどけて肩をすくめる。
ミカサ
23:34:21
「故に、生あるものは命の尊さを、滅びゆくものへの寂寥を、詠に唄い、書に記し、想い、親しんでまいりました」
23:35:12
「確かに、わたくしは暮らし向きで不自由を感じた事はございませんでした……芸時や鍛錬に励む事が出来たのも民の支え合っての事…」
23:36:03
「ニルツェさんや、ゾールさんはどのような道のりを過ごして来られたのでしょうか? そして、それほどの力をつけ、冒険者として何を望むのでしょうか?」
ニルツェ
23:36:32
なるほど、姫か――と、口には出さずに納得する。ミカサは、その呼び名の通り貴人の類の出自なのだろう。そんなひととこうやって話しているのも、不思議な感じがする。
ゾール
23:36:46
「……」 苦い思い出が多数蘇り、伏し目がちで、あまり良いとは言えない表情。
ミカサ
23:38:17
「あの”まどうきし”の力を目の当たりにした時……わたくしは、己の足元が揺らぎ、崩れそうな思いを抱きました……」
ゾール
23:39:31
「“あれ”は……そんな、人と比べるようなものではないと思うから、そこまで気にするようなことではないと……私は思う」
ニルツェ
23:39:36
「……あ、あはは……」 思わず、頬を掻く。
ミカサ
23:39:42
「あれほどの力の前には、個の武威も、鍛錬も、高き志も無為なのでは……あのようなものに身を委ねれば、わたくしは堕落した屍人の如きものに成り果ててしまうのではないか、そう、畏れを抱きました」
ゾール
23:39:46
道のりについては、ニルツェを伺いつつ。
ミカサ
23:41:31
「お二人がどのような思いであれを駆っていたのか、ミカサには分からなかったのです。そして、知りたいと思いました」
ニルツェ
23:42:00
「あれは、借り物だよ。昔の人たちが、戦うために、守るために作った機械」
ゾール
23:43:14
「ミカサの行ってきた方向とは別の軸から、鍛錬した者が作り上げた結晶とも思える。私達は、守るためにその力を使っただけ」
ニルツェ
23:43:51
「ある意味じゃ、ここと同じような場所だった。過去の世界を閉じ込めたような魔域でね」
ミカサ
23:44:42
「つまり、この金棒や薙刀の先の先のようなものである、と…」
ゾール
23:46:07
「目に見えて大きかっただけで、そういうことだろう」
ミカサ
23:46:13
「では、お二人とも、あれが常に手元にあり、己の意のまま思うままに操れるとしたならば、どのような事でも為せるのに――などとは思わなかったのですね……?」聞きようによってはかなり無礼にあたる質問だ
ニルツェ
23:46:38
――……」 きょとん、とした表情になった。
ゾール
23:47:55
「……不思議と考えたことはなかった。確かに、掃討にあたってはあれで事足りてしまうのかもしれない」
ニルツェ
23:48:09
思わず腕組みをし、首を捻る。「そう……言われたら、確かにそうかも……?」 ううん、とうなって、「いや、あのときは必死で、余計なこと考えてる暇なかったし……」
ミカサ
23:48:18
「ご無礼をお許しくださいまし。 ですが、ふふ……不思議な方々…」
ゾール
23:48:29
「でも、それは私がしたいこととは違うから、どのような事でも出来るとは、思えない」
ミカサ
23:48:50
「いくさを恐れていらっしゃるのに、そんなにもお強い
ゾール
23:49:16
「薙刀でお茶をたてられないでしょう、そういうこと」 多分。
ミカサ
23:50:17
「むむ、それは確かに試したことはございませぬが……この地にはそのような流儀が…? なんということでしょう……」
ゾール
23:50:31
「……」 強いと言われて、決してそのように思えたことがなく、腑に落ちず若干困惑した表情。
23:50:47
「い、いえ、今のはただの例え話で……」
ミカサ
23:51:17
「ミカサはこの地に流れ着いて、徒党の一員として様々な力あるものを目にし、戦って参りました」
23:52:17
「人を唆し力を与えるもの。身も心も蝕む劇毒、そしてあの黄昏とか申すものども」
ニルツェ
23:52:24
「そりゃ怖いでしょ。ちゃんと恐がれるから、いままで生きてこれたとさえ思うからね」
ミカサ
23:53:19
「己がそれを手にした時、染まった時、自らに負けずに己で在り続ける事が出来るか……? わたくしが恐れるのはそれにございます」
ニルツェ
23:54:55
「……大丈夫じゃないかな。ミカサは、何が怖いか、自分でもう知ってるから」
ミカサ
23:54:59
「お二人は、それを意識することなく、負けぬ・要らぬという心を持っておいでなのだと、わたくしは思います」
ニルツェ
23:55:16
「ミカサにもしその時が来たとしても、きっと」
23:56:20
「……あはは、どこまでも小市民なだけかもよ?」 と、茶化すように言った。よくよく見れば、少し、頬が赤いのが分かったかもしれない。
23:57:23
「ここに来て、ずいぶんみんなから持ち上げて貰ったけどさ。ミカサたちみたいのが、ホントの英雄になるんだなって思うもん。伊達に魔剣と呼ばれるだけあるよ」
ミカサ
23:57:25
「民の一人一人がそのような心を持っているのだとすれば、いるすふあうるは遠からず比類なき大帝国となりましょうね、ふふふ」
ニルツェ
23:58:29
「どんな敵も、苦境も望む所、やあやあ我こそは、ってね」
ゾール
23:58:45
「……うまく言えないけれど、それぞれ何かが得意で、不得意なだけ。それぞれの弱さは互いで補い合うことが出来たなら……それが多分、理想……だろうか」
ニルツェ
23:59:29
「吟遊詩人が謳う冒険譚そのままだもん」
ゾール
23:59:56
「それは、私も思うところ」
2019/10/31
ミカサ
00:00:03
「あれは……昔読んだ軍記物にあやかっての事で、実際のいくさではあのように名乗りなど早々上げぬのです…」
ニルツェ
00:00:17
「え」 え。「そうなの!?」
ゾール
00:01:47
「……そうだったのね。そういう慣習だったのとばかり」
ミカサ
00:01:49
「部族間の抗争はいたずらに屍人を増やすことにしかなりませぬ故、昔のような鬼同士のいくさは少なく、屍人相手に悠長に名乗りを上げている暇などありませぬから……」
ニルツェ
00:02:15
「……えっ、じゃあ、ミカサのはああいう振る舞いって……」
00:02:49
少し声を潜めて聞く。「――……ミカサって、結構形から入るタイプ?」
ゾール
00:02:53
「やりたいことが出来ているのなら、いいんじゃないかしら……それで自分を鼓舞も出来ているのでは」
ミカサ
00:02:56
「……恰好が良いではございませぬか」
ニルツェ
00:03:29
「………」 ぽかん、とした顔。
00:04:10
ふき出すように笑って、「確かに。そうだね、恰好良い」
ミカサ
00:04:14
「れ、礼儀も作法も武術も型が大事にはございませぬか」好けるような白い肌は羞恥の赤を隠すには不向きだ
ニルツェ
00:04:28
「うんうん。大事大事」
ゾール
00:04:30
「様になっている」
ミカサ
00:04:38
「わたくしは、そう…殿方よりも格好よく、強くありたいのです。」
ニルツェ
00:06:19
ミカサに対して、これまでにない親しみが湧いてきた気がする。笑みを柔らかくして、「応援してる」と、拳でミカサの胸をこつんとした。
00:08:56
―――」 はあ、と笑いの混じる溜息をついて、向こうに見える『杭』を見上げる。
ミカサ
00:09:02
「まぁ……わたくしでも幾許かはお役に立てたのでしょうか…?」 具足に触れた拳を見下ろして微笑んだ
ゾール
00:09:24
「幾許かだなんてとんでもない。ずっと、貴女は活躍出来ている」
00:09:32
「私はそう思う」
ミカサ
00:09:36
「いいえ、そうではございませぬ」
ニルツェ
00:09:47
「同感……ん?」
ミカサ
00:10:40
「お見かけした時よりもずっと良いお顔をなさっておいでです」ニルの瞳を真っ直ぐと見つめ
ゾール
00:11:23
「……?」
ニルツェ
00:12:01
「………」
ミカサ
00:12:03
「わたくしはクリスほど聞き上手でも人たらしでもございませぬので、どうしたものかと思っておりましたが」
ゾール
00:12:37
「(人たらし……)」
ニルツェ
00:13:18
「あはは……心配、かけちゃったみたいだね」 ミカサにも、ゾールにも。ふたりを、すまなそうな目で見やって。
ミカサ
00:13:35
「どのような時でも笑える気持ちをお忘れなきよう」
ニルツェ
00:13:58
――ニルも本当は分かってるんだ。ここまで来たら、今更退けないってね」
ゾール
00:14:13
――ああ」 うん、と頷いた。
ミカサ
00:14:59
「どれほど鍛錬を積んでも、志高くとも、人も鬼も逝く時はコロリと逝くものにございます。」
ニルツェ
00:15:16
「でも、今度ばかりは、いままでのようにはいかないかもしれない」
00:15:37
「そもそも、剣や槍が効く相手ですらないかもしれない」
ゾール
00:16:33
「……そう、ね」 考えれば、そういう不安は付き纏う。
ミカサ
00:16:40
「こちらを殴れるならば殴る手を殴ってやりましょう。心や魂を蝕むというならば、それに触れてくるものに噛みついてやれば良いのです」
ニルツェ
00:16:52
「『敵』って言えるモノがいるかもわからない―― ニルたちが戦おうとしているのは、たとえば、大嵐や、地震を相手にしようとしているものなのかもしれない、って」
00:17:26
「あはは、ミカサらしいね……」
00:19:26
「殴れる相手なら、噛みつける相手なら、じたばた足掻いてやる。――でも、もし、抗う事すら出来ないモノだったら……って、そう考えちゃったら、すぐに、アテナの言葉に、うんって頷けなくなっちゃってさ……」
00:19:56
恰好悪いよね、とニルは言った。
ミカサ
00:20:15
「大海に矢を撃ち込み、刃を突き立てるようなものであったなら、と思うのですね」
ニルツェ
00:20:34
こくり、と黙ってうなずいた。
ミカサ
00:21:49
「そのような者は、きっと愚か者、莫迦者と呼ばれるのが相応しきことでしょう」
ゾール
00:22:16
そんなことはないと、首を横に振っていた。<格好悪いよね
ニルツェ
00:23:41
「………」 二人の言葉に、少し間を置いてから、飲み込むようにもう一度うなずいた。
ミカサ
00:24:16
「そして、大海や高き山を乗り越え、新しき地を見出した者もまた、そのように思われた事でしょう。」
ニルツェ
00:26:56
少し呆れた声をつくって、「……どっちに転ぶかは、ニルたち次第だって?」
ミカサ
00:27:35
「黄昏とやらを乗り越えた暁には何が待っているのでしょうね。黎明か、暁か、明ける事なき真闇か」
ニルツェ
00:28:52
――……」
ゾール
00:29:16
「それは……わからない」
ミカサ
00:29:28
「いずれにしても……わたくし達が相手どるは大海の全てではなく、水たまり程度にございましょう」
00:30:45
「もしも、それが抗う事一切敵わぬ大海であったならば、ライカさんが仰るように1000も2000もの歳月も必要とせずに常世は儚くなっておりましたでしょう」
ニルツェ
00:31:18
「それは――
ミカサ
00:32:04
「存外、底の浅い水たまりを突つくだけやもしれませぬよ?」
ニルツェ
00:32:39
――かつて邂逅してきた、抗う者たちが。いくつもの顔が、脳裏に浮かぶ。
00:34:04
――……ジャンヌは、ひとりでずっと戦ってた」
ゾール
00:34:13
「この場において今更、悪戯に不安がっても良くはない、か」
ニルツェ
00:34:18
「……それに比べたら」
ミカサ
00:34:18
「畢竟、人は恐ろしゅう思うものはどこまでも恐ろしく、己を過信すれば小さく見えてしまうもの」
00:36:01
「塩梅は難しゅうございますが、好ましいと思うもの、信じたいと思うもの、こうありたいという己の声に従うが宜しいかと」
ニルツェ
00:36:09
ゾールも、ミカサも、みんなもいる。「――……うん」
00:37:08
自分に確かめるように――もう一度、うん、と頷いた。
ミカサ
00:37:25
「わたくしはあの粗忽者やぱらす殿、ぐらうくす殿、いはろすの民を好ましゅう思いました。あの者達の為に、黄昏なるものに一撃を加えてやりたいだけなのやもしれません」
ニルツェ
00:41:11
つくづくミカサらしい。思わず笑んでから、ふと「……ゾールんは……」と呟く。あのとき、ゾールは、はっきりと口にしてはいなかった。
ゾール
00:42:06
呟きに見やり、そういえばと。
ミカサ
00:42:52
「その、”塔”とか申すものは不吉の象徴と申しておりましたね。あの者をそれを己が半心などと」
00:48:06
在る哉(あるかな)なる物の事は詳しゅうは存じませぬが、それもあの”まどうきし”と同じなのではと思います」
00:49:50
「あの天邪鬼めが何を思って託してきたのかは分かりませぬが、どのように扱うかはゾールさんが決めること」
00:51:41
「少なくともあの大法螺吹きの捻くれ者に任せるよりはずうっと宜しいかと」
ニルツェ
00:52:01
「……だんだん呼び方がひどくなってるような……?」
ゾール
00:52:10
「……散々な言いようね」 自分の半心だと思うと、やや複雑な気持ちになる。
ミカサ
00:52:43
「自業自得にございます。ゾールさんはあのようになってはいけませぬよ?」
ゾール
00:53:20
「……」 安易に否定出来ず、ミカサから視線を逃れる形だ。
00:53:59
「破滅だけではない力があると、アテナが信じたのなら……まだ私にもそれがわからないけれど、見定めてみる」
ミカサ
00:54:06
「……きっと、そうだと切り捨てられぬ貴女だからこそ、あの者もそれを託したのでしょうね」
ゾール
00:55:22
「何度か、自分でもそうしたかもしれないと思ったことは、なくはない」
ミカサ
00:55:28
「塔だと思わず、丸太か何かだと思うて相手(たそがれ)に叩きつけてやれれば宜しいのですが」
ニルツェ
00:56:11
「………」 いわば、何もかも焼き払いたくなったことが――か。
ゾール
00:56:14
「丸太……」 微妙な顔で、赤黒い杖を見た。
ニルツェ
00:57:12
――大丈夫だよ」
00:58:26
「ゾールんは、きっと自分で思っているより、ずっとずっと色んなコトが出来るヒトだよ」
00:58:41
「ニルが保証する」
ミカサ
00:59:17
「少なくとも、わたくしやニルさんに出来ぬ事が数多出来ましょう」
ニルツェ
00:59:30
「うん。だから、思うようにやればいい」
ミカサ
01:01:49
「皆が同じものを見、同じ方を向いておらねばならぬというものでもありませぬ」
ゾール
01:02:51
「……どうなるかはわからない、けど。二人の信にも、きっと応えてみたい」
ミカサ
01:03:31
「わたくしはこれと決めたら突撃、というところが多少ございますので」
ゾール
01:03:40
「多少か……?」
01:03:56
「……」 思わず口に出てしまった。
ミカサ
01:04:03
「ふふふ」
01:04:58
「そのように、異を唱えてくれる者は得難いものにございますよ」
01:05:37
「ちょうどあの破れ鍋にぐらうくす殿という綴じ蓋が居てくださるように」
ニルツェ
01:05:59
ふ、と吹き出して、弾けるように笑いだした。
ゾール
01:06:29
よくそんなに悪しざまに形容できる言葉がでてくるなと返って感心する。
ニルツェ
01:07:26
――はあ……ねえ、沢山話してたら、何だかお腹すいてきちゃった。ミカサは鍛錬の途中だろうけど、なにか少しお腹にいれない?」
01:07:35
「腹が減っては…… って言うでしょ」
ゾール
01:08:28
「失言してしまったと思った。……私は食べてもいいけれど」
ミカサ
01:08:57
「まさしく、まさしく。実は先程走り回っておったところで岩に張り付いた貝を見つけたのですが」
ゾール
01:09:41
「貝……どんな?」 食べられますか?
ミカサ
01:10:03
「わたくしが取ろうとするとどうにも握り潰してしまいそうで、獲るに獲れなかったのです。口に出来るものとも限りませぬので、どなたかに見ていただきたかったのです」
ニルツェ
01:10:13
「……にぎり……」
ゾール
01:10:38
「な、なるほど……」
ニルツェ
01:10:49
それはそれでどうなのだろう――とは大いに思ったが、「……分かった。ナイフがあるから、それでこそぎとってみよっか」
ミカサ
01:10:53
「なんともうしましょうか、平らで岩のような…ですが、八幡が見つけた物ゆえ」
ニルツェ
01:11:13
「火は…… ゾールんに熾してもらって」
01:11:43
「……ヤハタは結構グルメさんだね」
ミカサ
01:11:48
「まぁ、それはようございます。わたくし、金砕棒と薙刀しかもって居りませんでしたので、岩ごと粉砕するか両断するほかない所でした」
ゾール
01:12:12
「そう……ミカサらしい……」
ミカサ
01:12:32
「あれは貝を食しませぬが、わたくしが口に出来るものをと教えてくれたのやもしれませんね」
01:12:51
「海藻の礼に違いありません」
ニルツェ
01:13:05
「ミカサはもう少し……こう手心というか……」 もごもご。
ゾール
01:13:31
「一応、見てみる」
ニルツェ
01:13:42
――まあ、いっか。……それで、どっち?」 後半はミカサというより、八幡のほうへも尋ねて。
ミカサ
01:14:02
「……力加減というものは難しゅうございます……」
ニルツェ
01:14:13
「………」 どうして難しいのだろう……
八幡
01:15:44
主たちの会話を聞いて、理解していたとでもいうのか、白馬はすっと水底の一方向に顔を向けるとゆっくりと歩き出した
ニルツェ
01:16:37
お利口だなあ……と感心しながら、「向こう」みたいだね。行こっ」 と、強く地面をけり出して、泳ぎ始める。
ゾール
01:17:03
「……ああ、そういえば。あの場でははっきり言っていなかったけど……」 歩きがてら、《黄昏》を相手することについての自分の答えを多分、話した。
01:17:29
泳ぎ始めたのを見て、早いなあとのろのろついていく。
ミカサ
01:18:05
なんと、何と仰ったのですか…
ゾール
01:18:28
雑に略しすぎてしまった……
ニルツェ
01:18:38
なんと…
ミカサ
01:18:48
それはまた、別のお話に――
ニルツェ
01:18:52
それはセッション頭とかに話していただきましょう
ゾール
01:18:59
えっ
01:19:03
どうしよう
ニルツェ
01:19:18
とっておけばいいよ。
ミカサ
01:19:38
それでは皆様、茶はありませんでしたが良き一期一会の席にございました
ゾール
01:19:46
言うタイミングがあれば言いますね
ニルツェ
01:19:47
遅くまでありがと~~~~
ゾール
01:19:52
こちらこそ
ニルツェ
01:19:52
それがいい。>ゾール
01:19:59
ではではではでは
ミカサ
01:20:01
楽しみにしておりまする
SYSTEM
01:20:02
様が退室しました。
SYSTEM
01:20:07
 様が退室しました。
SYSTEM
01:20:21
様が退室しました。
発言統計
その他(NPC)266回93.3%11879文字93.7%
 9回3.2%475文字3.7%
10回3.5%326文字2.6%
合計285回12680文字