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2019/11/09
SYSTEM
09:42:40
 様が入室しました。
SYSTEM
09:42:46
 様が入室しました。
 
09:44:46
縫物してるところに接近しよう
 
09:45:09
よかろう。
09:45:15
 
09:45:15
 
09:45:15
 
09:45:18
 
09:45:18
 
09:46:10
王都イルスファールの〈星の標〉――と言えば、この一帯で聞いたことのない者の方が、もはや少なくなってくる頃合いかもしれない。
09:46:49
多くの魔剣、宝剣を抱え、また依頼自体の成功率を一つ取ってみても、
09:47:41
他の支店と比べてもやはり抜けたものがある。……そんな場所だ。
09:48:27
朝~昼にかけては、依頼の争奪戦が行われるなど酒場内も多くの人がごった返しているのだが、この日の昼下がりは静かなものだった。
セレスト
09:49:21
――……」 少なくとも、一人の女性が静かに編物を進めながら、リラックスして紅茶を飲める程度には。
09:49:51
柚葉色のショートヘアの酷く線の細い女性は、テーブル席に腰かけながら裁縫道具を机に広げている。
09:50:28
申し訳程度(といえば本人は良い顔はしないだろうが)に頼まれた紅茶と裁縫道具。それから、いくつか既に完成したと思われる防寒具が机の上に置かれている。
09:51:36
どれもこれからの季節に使うような手袋やマフラーだ。サイズは大小様々で、年齢層・種族を問わずに量産している様だ。
09:52:17
一つ一つの進行自体は緩やかなものの、丁寧に編み込まれて製作されている様だ。とはいえ、勿論品質としては素人の域を抜け出るものではないのだが。
 
09:52:51
そんな静かな場所に、階段を降りてくる人影が1つ
カイト
09:53:42
黒い上下に黒いマフラー どことなく暗い雰囲気の少年が 辞書と数冊の本を手に降りてくる
セレスト
09:53:52
「……」 渡せばお節介だと返してくるであろう幾人かの顔を思い出しては苦笑しつつ、まあ突き返されるのはそれでいいか、と一つ結論付けて、視線はまた手元の編物へと戻っていく。
カイト
09:54:39
店内を軽く見渡し……そして一人の女性に目が留まる 正確には、
09:54:59
その女性が編んでいる複数の防寒具に
セレスト
09:55:56
小さく鼻歌を零しながら、暫く編物をして――視線に気づく。
09:56:38
――どうかしたかな。ええと、」 知り合いではあったろうか。
09:57:17
――いや、覚えはないな。心中で零して、そわそわした様子で返事を待ち
カイト
09:57:58
「……」興味が強かったせいもあるのだろう、じっと見るようにしてしまった。 声をかけられるとこの少年にしては珍しく、乏しい表情に気まずさを載せる
09:58:45
「……すごいな、と思って」口から出たのはそんな言葉で
セレスト
09:59:11
「……」 気まずそうにする少年を見ると、困った様に二色の瞳を向けて
カイト
09:59:32
「……見せて貰っても、いいか」
セレスト
09:59:38
 「凄い? ……そ、そう言って貰えるのは嬉しいが」 思わぬ言葉に、発言とは裏腹に少し嬉しそうにして
10:00:16
「あ、ああ。……あまり、誇れるものでもないが」 苦笑しながら編物をする手を止めて、どうぞ、と前の席を示し
カイト
10:00:47
「……」小さく頷くと 対面の席について 辞書と本を置く
10:00:55
「カイトだ」
セレスト
10:01:58
「ああ、よろしく」 やや独特な少年に少し苦笑して 「セレストだ。月神に仕えている」 聖印を見せながら柔和に微笑み
10:02:13
「それは……辞書? 勉強か?」 辞書と本を示して
カイト
10:03:00
「字があまり読めない」勉強か?の言葉に肯定するように 1冊の児童書 2冊の絵本 そして1冊の辞書が少年の持ち物だった
セレスト
10:04:01
「……そうか」 すまない、とは続けず 「そうして知ろう、学ぼうと思えるのなら、いつか読める様になる」 
カイト
10:05:38
「……はやく、そうなりたい」頷いて 視線を出来上がった防寒具に落とす
10:05:52
1つのマフラーに手を触れて 撫でてみる
セレスト
10:06:20
「焦るな。焦ると視野が狭まるから」 「本当に狭まるからな……」 少しむなしい顔をして
カイト
10:06:54
「…‥」顔を上げて どこか実感がこもったコメントだ
セレスト
10:07:03
「気になるか?」
カイト
10:07:47
「……どうやって作るか、知らないから」頷いて
セレスト
10:09:42
「……?」 首を傾げて
カイト
10:09:42
「……とても簡単に、作ってるように見える」
セレスト
10:09:56
「作りたいのか? 欲しい、ではなくて?」
10:10:26
「簡単というのは……どうだろうな」 苦笑しつつ
カイト
10:10:39
「……俺の分じゃないんだ」
セレスト
10:11:33
「贈り物、ということか」 ふむ、とカイトの首元に巻かれているマフラーを見て
カイト
10:11:46
「‥今からやり始めたら、年明けまでに、作れるだろうか」
セレスト
10:12:25
「年明け――あとひと月と少しか。……」 
10:13:07
「努力次第だな。仕事で長期間空ける、とかであれば……はじめてならば、少し難しいかもしれないが」
10:13:22
「人に贈るのなら、頑張れるか?」
カイト
10:14:02
「……」小さく頷いた
セレスト
10:14:40
「よろしい。……しかし、私もプロじゃない。保証は出来ないぞ?」
カイト
10:14:53
「教えてくれるのか」
セレスト
10:15:53
「金儲けの為なら他を当たって貰うがな。……人に贈りたいという者をどうして無碍にできる」
カイト
10:17:25
「……ありがとう」
セレスト
10:18:22
「ああ、それだけでいいからな。礼は他には要らないし、お前が勝手に見聞きして作るだけだ」 いいながら完成品を鞄に畳んで入れて
カイト
10:19:01
「分かった」
セレスト
10:19:34
「では、先ずは説明からだな」 裁縫道具をそれぞれ広げて、名前と用途を掻い摘んで教えていこう。
10:20:05
――野次馬根性だとは理解しているが、」「誰に贈るんだ? 友人か?」 説明の最中にそんな事を言い始める。
カイト
10:20:17
「……」光のうすい瞳で道具を見つめて 静かに聞いていく
10:20:41
「……分からない」
セレスト
10:21:10
「わ、」 ぽと、と説明していた道具を取り落とし 「わからない。……わからない?」
カイト
10:21:33
「仲間だと思っていた」
10:21:44
「一緒に居ると、楽しい」
セレスト
10:22:05
「……」 聞いた情報を指折り数えて 
10:22:15
――」 ピンときた。私は詳しいんだ。
10:22:41
「成程。戦友、という奴だな?」
カイト
10:23:09
「戦友…、ちょっと違うかもしれない」
セレスト
10:23:27
「……」 むむ。 「違うのか?」
カイト
10:23:31
「戦いだけで一緒って訳でもない。よく遊ぶ」
セレスト
10:24:09
「……であれば、友人という括りが正しいか」
カイト
10:24:37
「……ただ、」
10:25:40
「……」どうしたら良いのか、分からないという表情で
セレスト
10:26:03
薄く微笑んで、子供の答えを促す教師の様にその様子を眺め
カイト
10:26:35
「好きと言われた。だから、余計に、分からない」
セレスト
10:26:46
「好き」
10:26:56
「……えっ?」 
10:27:08
「解るものじゃないか……? えっ……?」
カイト
10:28:12
「……」怪訝そうに
セレスト
10:28:35
「…………」 「その相手というのは」
10:28:45
「どんなヒトなんだ」 
10:29:01
これはこれ、と説明の合間にそんな質問もしておいて
カイト
10:29:08
「明るい。元気だ」
10:29:39
「表情がころころ変わる」
セレスト
10:29:48
「……」 「続けて」
カイト
10:30:26
「一緒に居ると、居るだけで楽しいと思う」
セレスト
10:30:42
「(恋では?)」
カイト
10:31:08
「あと、優しい。色んな奴に対しても」
10:31:42
「それから…何かを殺すのが苦手だ」
セレスト
10:32:07
「随分と良い者の様だな、カイトの話を聞いていると」 ふむ、と頷いたが、最後の言葉には目を細め
10:32:33
「ここにいるということは……カイトもその人も冒険者、なのだよな?」
カイト
10:32:45
「ああ」
セレスト
10:33:16
「危うい、というか。……騙されないか、少し心配になるな」
カイト
10:33:36
「馬鹿じゃない。大丈夫だ」
10:33:53
「俺より頭が何倍もいい」
セレスト
10:34:41
「騙す騙される、というのはね」 「勿論自頭も関わるが」
10:35:04
「最も大きな要因は、優しいかそうでないかだと思うよ」
カイト
10:35:51
「……そう言うものか」
セレスト
10:36:39
「そうとも。優しいからこそ傷付く者の事は見た事ないか?」
カイト
10:37:03
「……アンジェがそうだ」先ほどから話題に上がってる人物の名前を出して
セレスト
10:37:16
「……アンジェ、というのは」
カイト
10:39:05
「…渡したい相手だ」
セレスト
10:39:06
「先ほどから話に出ている、カイトの友人か?」
カイト
10:39:11
「ああ」
セレスト
10:39:32
「成程。……カイトよりも頭が良い、との事だったが」
10:41:03
「ならば、隣にいる時はしっかりと見てやるといい。……優しいひと、というのは危ういものだから」
カイト
10:41:31
「……」頷いて
10:42:17
編み物へ挑んでいく
セレスト
10:42:36
「……あ、ほら、そこはだな」 そうしてこうして
カイト
10:42:52
ぎこちなく手を動かして時折セレストにこんがらがった箇所を解いて貰いつつ
10:43:07
「アンジェは殺すのが苦手で……俺は得意だ」 ぽつり、と溢すように
セレスト
10:43:12
勝手に見聞きして覚えろとは言ったものの目に付くものは全部自分から指摘してしまいつつ
10:43:33
「……」 その言葉を聞くと、微笑みを浮かべて 「本当に?」
カイト
10:43:51
「……たくさん、殺してきた」得意になるまで
10:44:24
「……だから、俺も…そのうち誰かに殺される」
セレスト
10:44:37
「怖いか?」
カイト
10:44:54
「……それは怖くない。ただ」
セレスト
10:45:01
「違う」
10:45:12
「その時、誰かを巻き込むが怖いか、と」 「そちらが聞きたかった」
カイト
10:45:22
「……」
10:45:45
「怖い、と思う」
セレスト
10:45:47
「そういう目は」 カイトの目を示して
10:46:04
「仕事柄、何人か知っているんだが――、そう、だよな」 怖いと答えたカイトに頷いて
カイト
10:46:20
「だから、好きと言われても……困ってしまった」
10:47:14
「俺は……そんな資格はないし、その時巻き込むかもしれない」
セレスト
10:47:21
「……」 困った、と答えたカイトに笑みを深めて
10:47:31
「それでも、断れなかったんだろう」
カイト
10:48:09
「……」小さく頷いて 「答えられて、ない」
セレスト
10:49:03
「どころか、」 編物を進める手を動かし
10:50:56
「形を残そうとしている。……そこに何を込めているのかは、私には解らないが」
カイト
10:52:09
「…‥昔の仲間同士でやった事なんだ」
セレスト
10:52:26
「……うん?」
カイト
10:52:30
「……俺たちには、誕生日が無かったから」
10:53:00
「年の始めに、お互いが生きてる事を確かめ合ったんだ」
セレスト
10:53:14
目を細めて、その言葉を静かに受け止めて
カイト
10:54:22
「だから…それがやりたくて。アンジェも、誕生日が分からないだろうから」
セレスト
10:55:21
「……」 少し迷って、首を横に振り
10:55:38
――カイト。少し、嫌な事を言う。止めて欲しいと思ったら言葉にしてくれるか」
カイト
10:57:02
「……?」少し首を傾げて 小さく頷いた
セレスト
10:57:29
「お前は――いつか殺されると考えるなら」
10:58:28
「その時、お前がそれを受け入れるというなら。……少なくとも」
10:59:05
「それを……誕生日を与えるという事は、私はいつかアンジェ、という者を傷付けるのではないかと思うよ」
カイト
11:01:16
「……そこまで、考えてなかった」
セレスト
11:01:42
「いつか死を受け入れると決めるなら」
11:02:10
「己に近しい者をいつか悲しませるという事を理解しろ」
11:02:39
「……きっと、お前が今まで仲間を喪った時と同じ思いをさせるのだと、理解しろ」
カイト
11:03:53
「……」
セレスト
11:04:47
「……私は、置いて行かれる側だったから。辛い事を言ってすまないが……どこかで、覚えていてくれ」
カイト
11:05:16
「あんたも、優しいな」
セレスト
11:05:38
「む。……私は、そういう考え方は好まないから言っているだけだ」
11:05:49
「八つ当たりだよ、八つ当たり」
カイト
11:07:28
「……」乏しい表情に薄く笑みを載せて 「ただ殺されるつもりはない」
セレスト
11:07:48
「皆そう言うんだ」 ふん、と拗ねた様に
カイト
11:08:17
「アンジェに、答えてやれても居ないうちは、死にたくない」
セレスト
11:08:45
――」 うわ、と珍しく嫌そうな顔をして
11:08:57
「あのな。――答えるのは、ゴールじゃないんだぞ」
カイト
11:12:04
「……」嫌な顔をされてしまった
セレスト
11:12:35
「……物語じゃないんだ。想いを伝えて、そこで終わる話じゃない」
11:14:29
「答えて、それからを大事になさい。誕生日を決めるというなら、毎年それを祝いなさい」
カイト
11:15:29
「……」怒られてる…のだろうか
セレスト
11:15:50
「何ですかその顔は」
カイト
11:16:05
「いや…」
セレスト
11:16:26
何ですか、という視線を送りつつ
カイト
11:16:33
「あってすぐの人に、そう言われるのは、機会がなくて」
セレスト
11:17:04
「私だって突然お裁縫の話をした事なんてはじめてです」 ひとつ息を吐いて
11:17:17
「……」 咳払い。
カイト
11:18:04
「……」口調が変わった
セレスト
11:18:22
「殺してきたから殺される。……因果応報だというのは理解できる」 普段の調子に戻って
11:18:56
「それは間違いなく、お前が背負うべきものだ。捨て去る事はしないだろうし、それは多くが許さないだろう」
11:20:22
「だが」 紅茶を一口飲んで 「その為に死ぬな。咎を背負っているというなら、その背負った咎の数だけ人を救ってみせろ」
カイト
11:20:53
「人を…救う…?」
セレスト
11:21:09
「咎を背負った者が、それ故に自分の命を軽んじたり、奪われても仕方がないと抜かすのは――、そうだが。」
11:22:36
「……解らないか、救うという事が」
カイト
11:23:13
「……解らない」
セレスト
11:23:29
「持論だが」
11:24:07
「ただ誰かと共にあるということは、きっと救いになるのではないかと思うよ」
11:25:20
「苦しみや悩みから解放することだって、救うと言えるだろうし」
11:26:42
「誕生日がない、というアンジェの事は私には解らないが――きっと、共にいて、悩んだり苦しんだりした時にそれを助けてやる事がアンジェにとっての救い――に、なるかもしれない」
カイト
11:27:29
「……やれるかは分からない、けど」
11:27:39
「…やってみる」
セレスト
11:27:55
「……」 やってみる、と答えたカイトには眉を顰め
11:27:59
「何を、どうするんだ」
カイト
11:28:59
「…まずは、これを作れるように頑張る」 既にこんがらがったまま編み込んでしまった箇所が数か所見られるマフラーのなりかけを示して
11:29:34
「……俺が出来るのはまだ、殺す事、斬る事、奪う事だけだから」
セレスト
11:29:37
示されたマフラーを見て笑ったり眼を細める事はなく、ただ頷いて
11:31:52
「いいか、カイト。それらは――……」 裏を返せば、と続けようとして。それを彼に諭してやるのは、これが完成してからだと飲み込む。
11:32:46
「……よし。今日は仕事もない、神殿の勤めも終えてきた。カイトが空いているなら付き合ってやる」
カイト
11:34:01
「頼む」小さく頷いて
セレスト
11:34:38
「では続けてくれ。――キャロライン、すまないが」 呼び止めて軽食を二つほど頼んだりして、その後も続けたことでしょう。
カイト
11:36:09
なんとか、続けて編めそうなマフラーの元が数本 その中でも一番できが良かったものをカイトは持ち帰った
11:36:43
続きは自分でどうにかするけど、分からなくなったらまた教えて欲しいという言葉を残して
セレスト
11:37:09
聞きに来るくらいなら構わない、とそれには返して
11:37:27
普段自分がいる神殿の位置も示しておいて、その背を見送った。
 
11:40:18
白い毛糸で編まれたそれは、完成すれば白いマフラーになる事だろう
11:40:20
 
11:40:21
 
11:40:21
 
11:40:22
 
11:40:23
 
11:40:23
 
11:40:29
 
11:40:37
お付き合いありがとうー
 
11:41:01
おつかれさまでしたー、こちらこそありがとうございましたー
 
11:41:16
人間性を取り戻す方向性が与えられてしまった
 
11:41:29
ちょっとおこでした プンスコ
 
11:41:47
死にたくないなって言わせたいよね
 
11:42:04
その直後に死を実感できる傷を負って
11:42:08
恐怖して欲しい 
 
11:42:17
へへへ
11:42:26
ではラウンジに戻ろうー
11:42:34
また遊ぼうねー
 
11:42:37
ウェヒヒ はーい、おつかれさまでしたー
11:42:41
お付き合いアリガトアリガト!
SYSTEM
11:42:42
 様が退室しました。
SYSTEM
11:42:44
 様が退室しました。
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