星の標

ファー・アザー 【2020-11-05 20:53】 - 星の標
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ファー・アザー

分類:魔神
知能
高い
知覚
五感(暗視)
反応
友好的
言語
我が子が解する言語すべて
生息地
魔域
知名度/弱点値
19/23
弱点
魔法ダメージ+2点
先制値
21
移動速度
18
生命抵抗力
24 (31)
精神抵抗力
24 (31)
攻撃方法(部位) 命中力 打撃点 回避力 防護点 HP MP
抱擁(本体) 21 (28) 2d6+20 19 (26) 20 1188 108

特殊能力

[常]母なる者レノア・アバター

 基礎データに剣の欠片によるステータス上昇分(15個)が反映されています。

[主]変身

 ドッペルゲンガー(⇒Ⅲ436頁)と同等の能力です。
現在はレノア・エマールの外見・記憶・能力を写し取っています。

[常]母の狂愛ペアレンタル・コントロール

 この魔物は「分類:人族」「分類:蛮族」のキャラクターを「我が子」として扱います。
 「我が子」に対しては敵対的な行動を取る事が出来ず、「我が子」から敵対的な行動を取られた場合も、「回避力判定」「抵抗力判定」を放棄し、防護点を「0」として扱います。

 この魔物の持つ特殊能力は、「我が子」にいかなるダメージも与えることはありませんが、「親交度」という特別なカウンターを増加させます。
 親交度の上昇に伴い、対象のキャラクターはこの魔物との"親子の記憶"を思い出していきます
思い出した記憶や感情は段階を経るごとに実感を増し、本来の過去の記憶を塗り替えていき、違和感や嫌悪感はいずれ薄れ、親交度が「100」になれば、この魔物を本当の家族、肉親としか思えなくなります。

 これらの効果は「精神効果かつ呪い」属性として扱い、【レストレーション】【トータルサニティ】による解除か、
この魔物が死亡によってのみ失われます。しかし、得た記憶が失われるわけではありません。

 ◆親交度
  1~10:そのぬくもりを覚えている
 11~20:いつも優しく呼びかけてくれていた
 21~30:抱き締められると暖かく、良い匂いがした
 31~40:その笑顔を見ていると心が落ち着いた
 41~50:呼びかけの言葉でそれが自分の名前だと知った
 51~60:おかあさんが歌を唄ってくれるとよく眠れた
 61~70:おかあさんはいつもおいしいご飯を作ってくれる
 71~80:家に帰ればいつもおかあさんが待っていてくれる
 81~90:一緒に遊び、教わり、おかあさんの姿を見て育った
 91~99:今までも、そしてこれからもおかあさんを大切にしたい
100 :お か あ さ ん だ い す き

[常]呪い無効、[常]精神効果無効
[主]真語魔法、神聖魔法(ミリッツァ、ラーリス)15レベル/魔力21(28)
[常][宣][主]魔法適正

 戦闘特技《マルチアクション》《ターゲッティング》《魔法収束》《魔法制御》《魔法拡大/数》《ルーンマスター》《ワードブレイク》を習得しています。

[常]2回行動

 1ラウンドに主動作を2回行えます。

[常]全体攻撃

 近接攻撃を自身が存在する乱戦エリア内のすべてのキャラクターを対象に行う事が出来ます。

[主]母なる者の願いスピリット・オブ・マザーウィル/必中

 「射程:自身」に、「対象:全エリア(半径100m)/すべて」の「我が子」に微笑みかけ、「親交度」を「2d6」点増加させます。1回効果を受けるごとに「親交度」の増分は「+1」されていきます。この効果は累積します。
また、「我が子」として扱われる対象は、視覚・聴覚の状態に関わらず影響を受けます。母の愛は偏在するのです。

 レノアから写し取った我が子に対する愛情を、魔域の特性を活かして鏡像を通して対象に写し込み、対象を「我が子」へと変心させる、ある種の呪術です。
この効果は「精神効果かつ呪い」属性として扱います。

[常]欠けたる孵卵器ブロークン・インキュベーター

 PC側の手番で任意のタイミングで発動させることが出来る能力です。偽りの姿を壊し、何者でもない元の姿へ戻します。
この能力の使用を宣言されると、この魔物は特殊能力「[主]変身」「[常]母の狂愛」「[常]母なる者の願い」を失い、10秒間(1ラウンド)の間、行為判定に「-4」のペナルティを受けます。その際、この魔物に対して「親交度」を持つキャラクターは、発生させるダメージに「親交度」を加算します。ダメージの追加効果を発生させると親交度は「0」になります。

解説

 とある遠き異郷の神ファー・ラーリス使徒ファミリアは、ずっと人間という生き物の心の在り様に興味を抱いてきました。何度、写し取った記憶の通りに振舞っても、彼らの心の在り方が理解できなかったからです。

 そんなある日、新たに神の声を聞くものが現れました。
彼女は己の境遇に絶望し、助けに来ない愛する男を憎みました。
己を囚え、穢した男と、その男との間に出来た命を憎みました。
宿った命を絶つことを赦さない信仰と神を憎みました。

 そして、あの子が産まれ、奪われたあの日、彼女はあれほど憎んでいた我が子への愛情を示したのです。
その変貌ぶりは、変身と変心を司る身から見ても驚くべきものでした。
同じ神の声を聞き、こちら側になった今の彼女の心ならば理解できるかもしれない――

 独房で虚空を眺める彼女は、囁きには応じてくれなかったけれど、
いつか触れ合い、分かりあえる日が来ることを確信していました。

 だって、それがの望みで、求めるべきものなのだから。

製作者:わんにゃ

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